メルセデス、71回目の最前列独占…熱入れ課題を克服したボッタス、難条件に手を焼いたハミルトン
メルセデスAMGは5月1日のF1ポルトガルGP公式予選でバルテリ・ボッタスが通算17回目のポールポジションを、そしてルイス・ハミルトンが2番グリッドを獲得し、ハイブリッド時代における71回目のフロントロー独占を果たした。これは率にして50%を超えるものだ。
トト・ウォルフ代表はこの日のボッタスについて「今日は驚異的だった。だが常々言ってきたように、私はそれを疑った事はなく、彼にはそれだけの力があるのだ」と評した。
予選Q3でソフトとミディアムの両方のコンパウンドを使ったのは何故なのか? エンジニアリング・ディレクターを務めるアンドリュー・ショブリンは「どちらが速いのか分からなかったため」と説明した。
フロントロー独占というこの上ない布陣からのスタートとなるが、メルセデスに懸念材料がないわけではない。
2列目を占拠したレッドブル・ホンダのクリスチャン・ホーナー代表は、メルセデスに対する自分達のアドバンテージとして、タイヤのウォームアップの良さを挙げている。オープニングラップに注目だ。
メルセデス:F1ポルトガルGP予選
ルイス・ハミルトン予選: 2位, FP3: 2位
あまり良いラップを重ねる事ができず楽しいセッションではなかったけど、それほど不満があるわけじゃない。路面はトリッキーで滑りやすくタイヤは硬いから、熱を入れるのに何周もしなきゃならないし、バランスもかなりピーキーだった。
それに一瞬だけ上手くいってすぐに戻ってしまうような、ギリギリのバランスで走っている感じだった。
とは言え、バルテリは素晴らしい仕事をしたし、僕はレースに集中している。今は明日の戦略を練って、どこに勝機があるのかを見極めたい。ここは前のクルマに付いていくのが簡単じゃないから、優勝を狙えるだけのペースがあれば良いんだけど。とにかく明日は全力で臨むよ。
バルデリ・ボッタス予選: 1位, FP3: 3位
これまでの予選で抱えていた問題を解決するために懸命に取り組んだ結果、こうして本来あるべき姿に近づく事ができて満足している。最初の2レースでは、速さはありながらも僕はタイヤのウォームアップに課題があった。
解決するためにかなり集中的に取り組んだ結果、いくつか教訓を得る事ができた。努力は必ず報われると信じて落ち着いて計画を実行し、特にアウトラップで細かいところに気を配った。
予想以上に好調だったことはポジティブな驚きだけどまだ予選が終わっただけだ。レッドブルが強力なレースカーを持っている事は分かっているし、壮大なバトルを期待している。
2021年F1ポルトガルグランプリ決勝レースは、日本時間5月2日(日)23時にスタートの時を迎える。1周4684mのアルガルベ・サーキットを66周する事でチャンピオンシップを争う。