”ノッてきた”ベッテル、旧スペック強いられるも15戦ぶりのQ3進出「少しハッピー。徐々に物事がハマり始めている」
アストンマーチンのセバスチャン・ベッテルは5月1日のF1ポルトガルGP公式予選で10番グリッドを獲得した。昨年のイギリスGP以来(10番手)となる15戦ぶりのQ3進出だった。
他の移籍組と同様に、4度のF1ワールドチャンピオンは慣れないマシンとの一体感を得るのに苦労していたが、アルガルベでは予選の各ラウンドを勝ち進んでいき、見事最終Q3にまで足を踏み入れた。
予選を終えたベッテルは「最初の2回のセッションを考えれば、今は少しハッピーな気分だし、少しは良い1日になったと思う」と語った。
「2、3分じゃなく、1時間に渡ってクルマに乗っていられて良かった。楽しめたよ」
「まだ解決すべき課題は多いけど、僕にとっては徐々にいろんな物事がハマり始めている。もう少し無意識にできるようになれば、よりドライビングに集中できるようになるはずだ」
「クルマについてはまだ学ばなきゃならない事があるけど、今日の感触は悪くなかった。日差しはあったけどトリッキーなコンディションで、予測不可能な突風の影響でクルマがずいぶん軽く感じられた」
「風向きが変わったことでタイムを失い、Q3最後のアタックはベストと言えるようなものじゃなかった。接戦の中では手痛い」
チーム代表のオトマー・サフナウアーは「セバスチャンがAMR21を理解し始めたようで嬉しい。予選前のセットアップ変更が功を奏したようだ。Q1とQ2での彼はノッていた」と予選を振り返った。
アストンマーチンは当初スペインGPでの投入を予定していたアップデートを1セット前倒しでポルトガルに投じた。それはランス・ストロールに与えられ、ベッテルは旧スペックで週末に臨んだ。
新パーツを使っていたストロールに勝てて満足かと問われたベッテルは次のように答えた。
「まず第一に、アップデートは大きな違いをもたらさなかったと思う。第二に、何が起こったのかはわからないけど、僕らがかなり離れた位置にいるのは明らかに残念なことだ」
「2台揃ってのQ3進出という目指す結果を得るためにはまだまだ仕事に取り組まなきゃならない」
「でも少なくとも僕の方は、少しばかり良かったと思う」
Q1敗退を喫したストロールは「クルマの感触が最悪だった」と述べ、Q1の最終アタックでトラフィックに阻まれた事もタイムが伸びなかった一因だと説明した。
2021年F1ポルトガルグランプリ決勝レースは、日本時間5月2日(日)23時にスタートの時を迎える。1周4684mのアルガルベ・サーキットを66周する事でチャンピオンシップを争う。