ピットフェンス祝福禁止、寝耳に水の知らせに驚くF1チーム代表達…必要性に疑問も
ピットフェンスによじ登っての祝福行為の取り締まりが強化された事は、ファンのみならずF1チーム代表達にとっても寝耳に水の知らせだったようで、レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は理解を示しながらも、その必要性に疑問を呈した。
チームスタッフがフェンスに登って優勝を含めた上位フィニッシュのドライバーの健闘を称える光景はF1の風物詩とも呼ぶべきものだった。だがそれは第2戦サウジアラビアGPを以て姿を消す事となった。
必要な措置だと思うか?と問われたホーナーは「正直なところ、それが問題になっていることに驚いた」と述べ、敢えてこのタイミングで禁止する必要があるとは思えないとの見解を示した。
「グランプリをフィニッシュしたマシンと、これをフェンスの上で祝福する姿は、かなり象徴的な瞬間だし、グランプリレースの一部だと思っていた」
「個人的に、それが問題になったことは一度も見たことがないし、我々はレッドブル・レーシングとして94回の優勝を挙げているが、怪我をしたり、問題があるように見えたことは一度もない」
ただその一方で「安全に関わる事柄であれば、真剣に受け止める必要がある」「ルールはルールだ」とも述べ、理解を示した。
マクラーレンのザク・ブラウンCEOも「何がきっかけで、どんな必要に迫られたのか、正確には分からないし、何か問題があったという認識もない」と述べ、予想だにしない決定だったとの認識を示したが、同時に「安全性は誰にとっても決定的に重要だ」として、FIAが何らかのリスクを見出しているのであれば、それに従うまでだと付け加えた。
アストンマーチンのチーム代表を務めるマイク・クラックは「もしそれが純粋に安全のための指令であるならば、それを尊重しなきゃいけないと思うし、ルールであるのであればそれに従う」と述べ、安全確保を目的とするルール遵守の重要性を強調し、「もし従わなければ罰金を払うことになるだろう」と語った。
ただ「ここでフェンスに登るのはかなり難しいと思う。何しろガラス張りだからね」とも述べ、アルバート・パーク・サーキットで問題の行為が行うのは物理的に不可能だろうと付け加えた。