ピレリ製18インチF1タイヤ「P Zero」、2023年3月24日F1プレシーズンテスト
Courtesy Of Pirelli & C. S.p.A.

ピレリ、未知数のF1ラスベガスGPでアブダビと同じタイヤ割当

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F1公式タイヤサプライヤーのピレリは2023年シーズンの最終2戦、初開催のラスベガスGPとアブダビGPに最も柔らかいレンジのC3~C5コンパウンドを持ち込む。

ラスベガスでのF1レースは1982年以来、41年ぶりとなるが、舞台はシーザーズ・パレスから変更され、市街の有名スポットを駆け抜ける新設のストリートサーキットで行われる。

初開催ゆえにチームにもピレリにも信頼できる参考データは存在しない。週末に先立つシミュレーションの精度、そして現場での柔軟かつ迅速な対応が週末の出来を左右する。

セッションが全て日没後というのもチームにとっては頭が痛いところだ。初日フリー走行は木曜の夜20時30分と、真夜中の24時より行われる。2日目金曜のFP3と予選は初日と同じ時間帯で、レースは土曜の夜22時にスタートを迎える。気温と路面温度も未知数だ。

アブダビGPの舞台、ヤス・マリーナ・サーキットは路面の攻撃性が低く、例年、最も柔らかいコンパウンドが持ち込まれる。決勝2日後の火曜はポストシーズンテストが行われる。

2023年F1タイヤ供給
Rd. グランプリ C0 C1 C2 C3 C4 C5
1 バーレーンGP H M S
2 サウジアラビアGP H M S
3 オーストラリアGP H M S
4 アゼルバイジャンGP H M S
5 マイアミGP H M S
6 エミリア・ロマーニャGP H M S
7 モナコGP H M S
8 スペインGP H M S
9 カナダGP H M S
10 オーストリアGP H M S
11 イギリスGP H M S
12 ハンガリーGP H M S
13 ベルギーGP H M S
14 オランダGP H M S
15 イタリアGP H M S
16 シンガポールGP H M S
17 日本GP H M S
18 カタールGP H M S
19 アメリカGP H M S
20 メキシコGP H M S
21 サンパウロGP H M S
22 ラスベガスGP H M S
23 アブダビGP H M S

今季は新たに「C0」が加わり、製造されるコンパウンドが全6種類に増えた。接頭辞の「C」に続く数字が小さいほど硬いものとなる。昨年まで「C1」と呼ばれていたコンパウンドは「C0」へと改称された。今季の「C1」は従来の「C1」より柔らかい新型コンパウンドだ。

サーキットの路面や気温などの特性・気象条件を考慮の上、ピレリは6種類のラインナップから週末に持ち込む3種類のドライタイヤを都度、決定する。硬い方から順に「ソフト」「ミディアム」「ハード」の名称が与えられる。

トレッド面に溝の入ったレインタイヤを含めて全5種類が持ち込まれる。ひと目見て識別できるよう、以下の様にサイドウォールに色ペイントが施される。

  • ソフト:赤色
  • ミディアム:黄色
  • ハード:白色
  • インターミディエイト:緑色
  • フルウェット:青色

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