マクラーレンのガレージ前に積まれたピレリPゼロハードタイヤ、2023年10月20日(木) F1アメリカGP(サーキット・オブ・ジ・アメリカズ)
Courtesy Of McLaren

ピレリ、F1メキシコGPでプロトタイプを追加供給…テスト概要と戦略見通しを説明

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日本GPと同様にF1メキシコGPの初日2回のフリー走行では、2024年に向けて導入の是非を見極めるために、ピレリの新型C4タイヤが各車に対して2セット追加供給される。

タイヤウォーマー不要タイヤの導入が少なくとも2025年にまで延期された事で、ピレリは来季に向けて現在、コンパウンドの改良に取り組んでいる。

構造に関してはイギリスGPで導入されたものを維持する。コンパウンドに関しては現時点でC4以外が来季に持ち越される予定で、メキシコでのテスト如何によっては2024年に向けて一切変更が行われない可能性もある。

新しいスペックのC4はグレイニングの低減を目指したものであり、ピレリのモータースポーツ部門を率いるマリオ・イゾラは「各ドライバーが好きなように使う事ができる」と説明する。

標高が高いエルマノス・ロドリゲス・サーキットは空気密度の低下によりクルマがスライドしやすく、例年、グレイニングが多く確認される。

シミュレーションを経てピレリはメキシコGPに、C3からC5という最も柔らかいレンジのコンパウンドを持ち込む事を決定した。これは昨年よりも1段階柔らかい。

イゾラは「C2、C3、C4だった昨年は、ほぼ全てのドライバーがソフトとミディアムを中心に1回しかピットストップを行わなかった」として、今回の選択により「レース戦略の選択肢が広がり、2ストップへの道が切り開かれるはず」だとしている。

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