セルジオ・ペレス、支援なき場合フェルスタッペン援護せず…F1開幕前にレッドブルに警告
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セルジオ・ペレスはバーレーンでの2023年シーズンのF1開幕に先立ち、仮に自身が「必要な時にサポートを受けられない」のであれば、僚友マックス・フェルスタッペンを助ける気はないとレッドブルに警告した。
昨年はシーズン後半に向けてレッドブルチーム内で一悶着があった。F1サンパウロGPでフェルスタッペンは、ペレスに順位を明け渡せとのチームオーダーに対して「二度と言うな」と断固聞き入れず、チームメイトの前でレースをフィニッシュした。
ランキング2位争いを繰り広げていたペレスはシャルル・ルクレール(フェラーリ)に対する6点のリードを失い、「どうしてポジションを明け渡さなかったのか理解できない」「本性が表れた」と不満をあらわにした。
要求を断固拒否した理由についてはフェルスタッペンもチームも明らかにしなかった。パドックでは、同じ年のモナコGP予選でペレスがクラッシュした事にフェルスタッペンが恨みを持っているためだと噂された。
クラッシュが起きた際に暫定3番手につけていたペレスは、フェルスタッペンよりも前で決勝をスタートしフェラーリ勢を抑えて優勝。自身初のモンテカルロ・ウィナーに輝いた。フェルスタッペンは3位に留まった。
今年、サンパウロと同様の一件が再び起きた場合、ペレスはチームからの指示があってもフェルスタッペンを援護しない構えだ。
開幕を6日後に控えてペレスは地元メディアの「フォックス・スポーツ・メキシコ」とのインタビューの中で、優先事項はチームとして働くことだと強調する一方、必要なサポートが得られないのであればチームプレイを行う意思はないと自身の立場を明確にした。
「いつだってチームとして働くことは重要だけど、必要な時にサポートが受けられないと分かれば僕もサポートするつもりはない。当然の話さ。そんな事になるとは思ってないけどね」
「今年は6台がチャンピオンシップを争う可能性もあり、非常に激しいシーズンになるだろうから、チームとして仕事に取り組むことがすごく重要になるはずだ」
フェルスタッペンが昨年のサンパウロでチームオーダーを無視した事については「本当に驚いた。何が起こったのか分からない。特に僕がこれまでにしてきた事を踏まえると、どうして彼がそんな事をしたのかさっぱりだ」と語った。
「彼が2回に渡ってチャンピオンシップを獲得できたのは僕のおかげだと思う」
なおダニエル・リカルドがレッドブルに復帰した事については、今までと「何も変わるところはない」と述べ、シート喪失の脅威にはならないと主張。逆に歓迎した。
「僕はF1で最高のチーム、レッドブルにいる。レッドブルは望むドライバーを使えるから何も変わらない。リカルドがシミュレーターでサポートしてくれるのは本当に大きい」
今年の1月に33歳の誕生日を迎えたばかりのペレスはレッドブルと2024年末までの契約を有している。契約終了時は35歳目前だ。
昨秋の段階では2024年末での引退は考えられないとしていたものの、この半年の間に幾らか心変わりがあったようでペレスは「今年が多くを決定するという点に疑いはない。自分の状態、このスポーツをどれだけ続けたいかといった点で、間違いなく僕のキャリアにおいて重要な年になるだろう」と語った。
「毎日トレーニングに取り組み、1年中ずっと食べるものに気を配る。このスポーツに全てを捧げる100%のエネルギーが必要だ。90%なら僕はここに立ってはいないだろう」