ドライバーズ・プレスカンファレンスで笑顔を見せるランド・ノリス(マクラーレン)とマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)、2023年5月4日(木) F1マイアミGP
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ランド・ノリス「間違いない」フェルスタッペンとのタッグに前向き、ドリームチームへの扉開く

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ランド・ノリス(マクラーレン)は自身がどこまで「F1史上最高のドライバー」に太刀打ちできるかを確認する上でも、将来的にマックス・フェルスタッペン(レッドブル)のチームメイトになる事に「オープン」だと認めた。

同世代のノリスを「親友」と呼ぶフェルスタッペンは伊「Sky Sports」とのインタビューの中で、夢のチームメイトとしては父のヨスだとする一方、ノリスとの間で「その事については話している」と述べ、将来的にチームメイトとなる事について話し合っていると明かした。

決勝レースを終えて健闘を称え合うマックス・フェルスタッペン(レッドブル)とランド・ノリス(マクラーレン)、2023年7月9日F1イギリスGPCourtesy Of Red Bull Content Pool

決勝レースを終えて健闘を称え合うマックス・フェルスタッペン(レッドブル)とランド・ノリス(マクラーレン)、2023年7月9日F1イギリスGP

デビュー4シーズン目を迎えて未だ優勝経験がないものの、23歳のイギリス人ドライバーは現行グリッドの中で最も競争力があるドライバーの1人と広く考えられている。

イタリアGPに先立ち、将来的に同じチームでパートナーシップを組む可能性はあるか?と問われたノリスは、自身の実力を見極めるためにもチームメイトになる事に前向きとの考えを示した。

「間違いなく将来的にはオープンなものになるだろうね。マックスはF1史上最高のドライバーの一人だろうと気分良く言えるドライバーだ」とノリスは語る。

「僕はF1に来るまで彼とレースで戦った事はなかったけど、カート時代から既に彼の事はそれなりに知っていた。初めて会って知り合いになったのは2012年から2013年にかけてだった」

「以来、彼がやってきた事を見てきた。リザルトは異なるかもしれないけど、彼はどんなクルマに乗っていても、同じようなレベルでパフォーマンスを発揮できるドライバーだと思ってる」

「そういう意味で、彼のようなドライバーと一緒に仕事をするのは素晴らしいことだと思うし、同時に彼に対して自分がどこまでやれるのかを確認することもできる。だから僕はオープンだ」

「この前、彼をマクラーレンに誘ったんだ。だから、彼が来たいと言えば、いつでも大歓迎さ」

決勝レースを前に談笑するランド・ノリス(マクラーレン)とマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)、2023年6月4日(日) F1スペインGPCourtesy Of Red Bull Content Pool

決勝レースを前に談笑するランド・ノリス(マクラーレン)とマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)、2023年6月4日(日) F1スペインGP

前戦オランダGPでセバスチャン・ベッテルが持つF1史上最多9連勝記録に並んだフェルスタッペンは2028年末までという前例のない超長期契約を結んでいるが、レッドブルのもう一つのシートを持つセルジオ・ペレスは2024年末を以てチームを去る可能性がある。

一方のノリスはマクラーレンとの間で2025年末までの契約を交わしている。少なくとも発表されている契約年数的には、少なくとも後2年は両者が同じチームになる事はない。

ただ、ザク・ブラウンCEOが離脱条項の存在を否定する一方、ノリスは契約の途中解除が可能と仄めかしており、ここ数戦のMCL60の目覚ましい進化を受け憶測は静まっているものの、状況次第では2024年末にウォーキングのチームを離れるとの見方もある。

再制作されたF1ハンガリーGPの優勝トロフィーを受け取るマックス・フェルスタッペン(レッドブル)とランド・ノリス(マクラーレン)、ヘレンドのアッティラ・シモンCEO、2023年8月copyright maxverstappen1@Instagram

再制作されたF1ハンガリーGPの優勝トロフィーを受け取るマックス・フェルスタッペン(レッドブル)とランド・ノリス(マクラーレン)、ヘレンドのアッティラ・シモンCEO、2023年8月

とは言え、両者のタッグがレッドブルで実現するかと言えば怪しい。モータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコはノリスの才能を称賛する一方、「明確なヒエラルキー」という点で両者によるドライバーラインナップは「理想的ではない」としている

フェルスタッペンとノリスによるドリームチームが実現するのはF1で、だろうか。FIA世界耐久選手権(WEC)などの別のカテゴリーになるのだろうか。それとも夢のままに終わるのだろうか。

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