ホンダF1、最後のオランダGPで91年以来のシーズン8勝目「ファンの温かい声援を思い出にしたい」と田辺TD
9月5日のF1第13戦オランダGPでマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が他を圧倒するペースで今季7勝を挙げた事で、ホンダF1は1991年以来、30年ぶりのシーズン8勝目を飾った。
36年ぶりに復活した今季のオランダGPは、ホンダ第4期F1活動メンバーにとっては最初にして最後のオランダGPとなる。現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターは72周に及んだ長き戦いを終えて「ファンの温かい声援を思い出にしたい」とレースを振り返った。
「今日のオランダGP決勝では、素晴らしい走りとレース展開でレッドブル・ホンダのフェルスタッペン選手が優勝を獲得してくれました」
「2台のメルセデスを相手にしなければならないという簡単なレースではありませんでしたが、チームの的確な戦略とピット作業により、彼らの猛追を押さえてのポール・トゥ・フィニッシュとなりました」
「加えて、週末を通して素晴らしい雰囲気を作り上げてくれたオランダのファンにも感謝の言葉を送ります」
「4番手からスタートしたアルファタウリ・ホンダのガスリー選手は1ストップ戦略を採り、こちらも追い上げてくるフェラーリの2台を相手に素晴らしいパフォーマンスで周回を重ね、チームにとって貴重な大量ポイントを持ち帰ってくれました」
「ペレス選手については、昨日の予選結果も踏まえて新しいパワーユニット(PU)の投入を決定し、ピットレーンからのスタートとなりました。ここはオーバーテイクが難しいサーキットですが、幾つもの追い抜きを見せて8位入賞を果たしてくれました」
「角田選手については粘り強い走りを見せていたものの、PUのデータに異常が見られたためにリタイアすることを決めました。詳細な原因を分析していきます」
順位 | ドライバー | 周 | 差 | 点 |
---|---|---|---|---|
1 | フェルスタッペン | 72 | 1:30:05.395 | 25 |
4 | ガスリー | 71 | +1 lap | 12 |
8 | ペレス | 71 | +1 lap | 4 |
NC | 角田裕毅 | 48 | DNF | 0 |
「フェルスタッペン選手の母国GPということで大きなプレッシャーを感じながらのレースでもあり、優勝を飾れてホッとした部分もあります」
「我々ホンダにとっては一度きりのオランダGPになってしまいましたが、皆さんに喜んでもらえる結果を出せた事と、その温かい大声援は我々の思い出の一つになると思います」
「来週にはイタリアGPが控えており、またその後もシーズンは続いてきますので、これからも両チームと共にプッシュし続けていきたいと思います」
この日の勝利によってフェルスタッペンは、ルイス・ハミルトンからドライバーズチャンピオンシップ首位の座を奪還した。レッドブル・ホンダはコンストラクターズ選手権でのリードを取り戻すべく、1週間後に控えるモンツァでV6ハイブリッド時代初の勝利を目指す事になる。
9月5日(日)にザントフォールト・サーキットで行われた2021年F1第13戦オランダGP決勝レースでは、地元出身のマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)がポール・トゥ・ウインを飾り、2位にルイス・ハミルトン(メルセデス)、3位にバルテリ・ボッタスが続く結果となった。
モンツァ・サーキットを舞台とする次戦イタリアGPは9月10日のフリー走行1で幕を開ける。