レッドブルF1に更なる激震…ヘルムート・マルコ、停職処分の危機に…可能性否定せず
レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコが停職処分あるいは懲戒解雇となる可能性が浮上した。詳細は明らかではないが、機密情報をリークした疑いが持たれており、クリスチャン・ホーナー代表に関する疑惑との関連を指摘する声もある。
レッドブルは現在、マルコにコンプライアンス上の問題があったかどうかを調査中と見られており、蘭「De Telegraaf」はいち早く、停職処分の可能性を報じた。
現時点で調査はまだ進行中と見られており、どのような結末を迎えるのかは定かでないが、マルコは次戦オーストラリアGPを欠場する可能性があると認めた。
サウジアラビアGPの予選に向けてマルコはオーストリアの「ORF」に対し、「何と言うか、判断するのは難しいが、こう言っておこう。最終的に何をするかを決めるのは私だ」と語った。
また、停職の可能性はあるのかとの質問に対して、「望むか望まないかにかかわらず、理論的にはその可能性はある」と答え、「これは非常に複雑な問題だ」と付け加えた。
マルコが停職、あるいはチームを離れる事になれば、レッドブルにとってはホーナーを失う以上に大きなダメージを負う可能性がある。機密情報を漏洩したとなれば、停職どころか懲戒解雇は避けられず、サウジアラビアGPがマルコにとって最後のF1レースになる可能性もある。
マルコは肯定も否定もしていないが、フェルスタッペンがレッドブルと結んでいる現行契約には、マルコがチームを去った場合に有効となる解除条項が存在すると考えられている。
マルコは「マックスがこのチームにおける最も強力な資産であることは間違いない。もし我々が彼を失うとしたら、それは信じられないような損失だ。なぜなら、エンジニアを含む数多くのメカニックはマックスのために懸命に働いているからだ」と語った。
ホーナーは、フェルスタッペンが2028年末までレッドブルに留まる事を「確信している」と述べたが、当のフェルスタッペンは契約解除の可能性を除外しておらず、ルイス・ハミルトンの後任としてのメルセデスへの電撃移籍の可能性が注目を集めている。
今回の停職処分疑惑に先立つこと24時間前には、ホーナーを告発したとされる女性従業員が停職処分を受けたと報じられたばかりだった。
レッドブルGmbHはホーナーを無罪としたものの、調査の詳しい内容や証拠はもとより、ホーナーにどのような嫌疑が掛けられていたのかすら明らかにしておらず、今も様々な憶測が飛び交っている。
マルコは「内部的なことだが、彼らは実際に何が起こったのかについての明確な声明を求めている」と述べ、現在のパワーユニット・パートナーであるホンダがフォードと同じように、ホーナーを巡る調査についてレッドブルに詳しい説明を求めている事を明らかにした。