モンツァでのF1イタリアGP、2031年まで継続…6年契約延長に合意
フォーミュラ1は英国現地11月27日、モンツァ・サーキットでのイタリアGPが2031年までF1カレンダーに残ることを発表した。現行契約は2025年まで有効であったが、さらに6年間の延長が合意された。
老朽化が進んでいたモンツァでは近年、路面の再舗装や地下道の改修といったインフラ整備が行われてきた。さらに2025年には、ピットビルの改修工事が計画されており、F1が掲げる新たな基準に適合させるための取り組みが予定されている。
F1のステファノ・ドメニカリCEOは、「イタリアGPが2031年までカレンダーに残ることを本当に嬉しく思う。モンツァはF1の歴史の中心地であり、毎年多くのティフォシが集まる特別な雰囲気を持つ場所だ。近年のインフラの改善や将来に向けた投資計画は、イタリアにおけるF1の将来に対する力強い長期的なコミットメントを示すものだ」と述べた。
イタリア自動車クラブのアンジェロ・スティッキ・ダミアーニ会長は「イタリア政府とロンバルディア州が、100年の歴史を持つこのサーキットに投資し、今年、実施された工事の資金を提供してくれたことに対して、特に感謝したい」と述べた。
「モンツァは世界選手権レースを開催する世界最古のサーキットであり、カレンダーの中で最も長い歴史を持つイベントだが、それだけでは十分ではないことは理解している」
「路面の再舗装やアンダーパスの改修に続き、2025年にはホスピタリティ施設の質と量の改善という課題に取り組む予定であり、モダンF1が求める基準を先取りする準備を進めている」
イタリアにおけるF1人気は好調だ。2024年のイタリアGPには週末を通じて33万5千人の観客が訪れ、2023年シーズンの国内累計放送視聴者数は1億8330万人に達した。
1922年にイタリア北東部、歴史とファッションの街ミラノ近郊に建設されたアウトドローモ・ナツィオナーレ・ディ・モンツァは、1950年のF1世界選手権初年度から毎年グランプリを開催しており(1980年の改修工事期間を除く)、長い歴史と伝統を誇るF1の象徴的なサーキットだ。
「スピードの殿堂」としても知られており、2020年にはルイス・ハミルトンが平均速度264.362 km/hでポールポジションを獲得し、F1史上最速ラップを記録した。
現在のF1グリッドでは、フェルナンド・アロンソ、ルイス・ハミルトン、シャルル・ルクレール、ピエール・ガスリー、マックス・フェルスタッペンの5人がモンツァでの勝利経験を持つ。
イタリアでは現在、2つのF1レースが開催されている。
2020年以降、イモラで行われているエミリア・ロマーニャGPの現行契約もまた、2025年末で満了を迎えるが、深刻な洪水被害により中止を余儀なくされた2023年大会の補填として、2026年に追加開催が行われる可能性が一部で指摘されている。ただし、現時点で正式な発表はない。