
角田裕毅の名言に共感「まさに、だね!」とラッセル、”今季最も遅い金曜”に見出す希望とは
2025年F1第8戦モナコGPの初日フリー走行を終えたメルセデスのジョージ・ラッセルは、角田裕毅(レッドブル)がかつて放った名言「トラフィック・パラダイス」に共感を示し、モンテカルロ特有の混雑状況を象徴的に語った。
角田はルーキーイヤーのエミリア・ロマーニャGPで、コース上の混雑に苛立ちを見せ、「クソみたいな天国、まるでトラフィック・パラダイスだ! 一体なんなんだこれは!?」と無線で叫び、ファンやパドックを魅了した経緯がある。
「モナコではいつもそうだけど、本当に大変だよ。このコースはF1マシンが20台走るにはちょっと狭すぎるんだ」とラッセルは振り返った。
「戦略チームに言わせれば、全車がきれいに間隔を空けたとしても、1台ごとの間隔はたった2.5秒くらいらしいんだ。だから、ユーキが言ってたみたいに、“トラフィック・パラダイス”だよね、まさに!」
Courtesy Of Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.
メルセデスW15を駆るジョージ・ラッセル、2025年5月23日(金) F1モナコGPフリー走行(モンテカルロ市街地コース)
ラッセルはFP1で6番手につけたものの、午後のFP2では12番手とポジションを落とした。クルマの感触やタイヤの挙動については「あんまり良くはない」と述べたが、それでも彼に焦りの色はなく、「希望は捨てていない」と笑顔を見せる。
「正直に言うと、あんまり良くなかった。純粋なパフォーマンス的には、今シーズンで一番遅い金曜日だったかもしれない。でも、去年も初日はひどかったけど、結局ポールから0.1秒差とかだったはずだし、まだ全然チャンスはあると思ってる」
「それに、たとえ明日トップ5やトップ3に入れなかったとしても、今年のフォーマットなら日曜にチャンスがあるかもしれない。だから、まだ希望は捨ててないよ」
ラッセルが希望を見い出している要因の一つが、今回のモナコGPで初めて導入される“2ストップ義務化”ルールの存在だ。これにより各チームは通常と異なるタイヤ戦略を強いられている。
ラッセルは「幾つかのチームはすでにハードタイヤを捨ててきている」とし、この動きについて、「正直ちょっと驚いたよ。彼らは僕らが予期しない作戦を取ろうとしているってことだね。どうなるか興味深い」と語り、戦略バトルの展開に期待を寄せた。
エンジニアリング・ディレクターのアンドリュー・ショブリンは、この日の苦戦について、「マシンバランスがドライバーの求めるレベルに達しておらず、これが全体的なスピード域、特に低速域でタイムをロスする原因になっていた」とコメント。土曜に向けては、メルセデスのシミュレーター施設「ラウダ・ドライブ」で徹底的に分析を行う計画であると説明した。
2025年F1モナコGPのFP2では、地元出身のシャルル・ルクレール(フェラーリ)がトップタイムを記録。2番手にオスカー・ピアストリ(マクラーレン)、3番手にルイス・ハミルトン(フェラーリ)が続く結果となった。
FP3は日本時間5月24日(土)19時30分から、公式予選は同日23時から1時間に渡ってモンテカルロ市街地コースで開催される。セッションの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。