皮肉るクリスチャン・ホーナー「トトに感謝しなきゃ!」技術指令お構いなし、F1ベルギー圧勝1-2
レッドブル・レーシングのクリスチャン・ホーナー代表はF1ベルギーGPでの圧勝劇を経て、スパで導入されたポーパシング抑制とフレキシブルフロア制限のための技術指令(TD)に関してメルセデスのトト・ウォルフ代表を遠回しに嘲笑った。
統括団体の国際自動車連盟(FIA)はベルギーGPより、グランドエフェクトカーの導入によって生じたポージング及びバウンシングの低減など目的とした新たな技術指令を施行した。
これはフロア下部のプランク及びスキッドの摩耗測定等を通して過度の垂直振動を監視すると共に、レッドブルとフェラーリが利用していたとされるフレキシブルフロアを制限するもので、メルセデスが主導したものと見られている。
フレキシブルフロアについてメルセデスのジョージ・ラッセルはベルギーGPを前に「僕らは規定の意図を尊重してきたけど、フェラーリとレッドブルがその点においてレギュレーションをプッシュしてきた事は間違いない」と名指しで非難し、「スパは興味深い週末になるはずだ」と語っていた。
ところが蓋を開けてみれば、レッドブルRB18を駆るマックス・フェルスタッペンは初日から異次元のパフォーマンスを発揮してライバルを圧倒。決勝では14番グリッドスタートながらも、後続に18秒もの大差をつけトップチェッカーを受けてみせた。
CRASHによると今季4回目の1-2フィニッシュを飾ったレースを終えホーナーは「一見した感じだと、TDの件についてはトトに感謝しなきゃならないね!」と冗談を飛ばし、犬猿の仲であるライバルチームの指揮官を皮肉った。
週末を前にしては、多かれ少なかれどのチームもが、TDに合わせて幾らかオペレーションを変える必要があるのではと考えられていたが、ホーナーによるとレッドブルはこれまでの週末と何も変わるものはなかったという。
実際のところ、スパでRB18が支配的な速さを見せたのは、その高い空力効率がコース特性に合っていた事が最大の理由だろう。
「真面目な話、このサーキットが僕らの強みにマッチしていたんだと思う」とホーナーは語る。
「我々のクルマは高効率だし、セットアップに関してもかなり良いものを見つける事ができた。マックスは最初のプラクティスの最初のラップから驚異的だった」
「無論、マックスは集団を駆け上がっていかなければならなかったが、最初の数周で次々とそのタスクをこなし、予想を遥かに超える速さで上位に迫っていった。ソフトタイヤが彼に合っていたように思う」
「その後、マックスとチェコ(セルジオ・ペレス)は十分なペースを発揮し、彼はカルロスを抜いて2010年ないしは2013年以来となるチームとして最も支配的なパフォーマンスを披露してくれた」