メキシコGPに挑むエステバン・オコンとセルジオ・ペレス
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防衛策? ペレスの母国F1メキシコGPを控えて”関係改善”を強調するエステバン・オコン

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F1メキシコGPを控えて、フォース・インディアのエステバン・オコンは同僚との関係改善を強調する。セルジオ・ペレスはメキシコ出身のドライバーであり、母国レースを迎える事になる。実力が拮抗する両者は、今シーズン度々同士討ちを喫しており関係が悪化している。

第8戦アゼルバイジャンGPでは2台のマシンが大破、オコンは辛うじてチェッカーを受けたがペレスはリタイヤを喫した。第12戦ベルギーGPでは1度ならず2度も同じ場所、同じ形でペレスがオコンを危険に追り、オコンは命を危険に晒されたと激怒、「奴はプロじゃない」と罵った。

チーム首脳陣はチーム内バトルを許可していたもののベルギー以降はチームオーダーを発動、2人のドライバーに自由なレースをさせていない。メキシコの英雄であるペレスは同国ファンからの熱狂的に支持されており、オコンはメキシコでの批判的アクションを警戒する。

「セルジオはメキシコで凄い人気があるんだ。去年と同じように、僕にも彼と同じような暖かい歓迎があることを祈ってるよ。シーズン序盤には彼との間に色々あったけど、今は良好な関係だし僕らの間には多くの尊敬がある。チームにとっての最善のパフォーマンスのために協力して仕事しているんだ。ファンの皆がその事実を分かってくれるといいね」

大らかで人懐っこい国民性を持つメキシカンだが、気に入らない状況に対しては率直にその意志を表明する。同国のサッカーリーグに挑んでいる元日本代表FW本田圭佑は、地元ファンからのブーイングや非難の声を経験している。

一方のペレスはホームレースは”格別”と語り待ちきれない様子だ。ペレスはカレンダー復活以降の全てのホームレースでポイントを獲得している。

「母国ファンの前でレースができるなんて幸せだよ。彼らのサポートは凄く心強いし、グランドスタンドのあらゆる所でファンがメキシコ国旗を振ってるんだ。格別だよ。最高のレースを披露したいね」

フォース・インディアはメキシコ企業からの多くの資金援助を受けており、同国での不甲斐ないレースは許されない。チーム代表のビジェイ・マリヤによれば、シーズン残り3戦にも関わらずVJM10には複数のアップデートが持ち込まれるという。大規模資本チームであればいざ知らず、フォース・インディアの予算は限られている。

エルマノス・ロドリゲス・サーキットの母国観衆の前で走るのはペレスだけではない。現地27日(金)フリー走行1では、オコンに代わってテストドライバーを務めるアルフォンソ・セリスが出走する。

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