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指示無視の弁解をするペレスと、大人なオコン / F1カナダGP 2017《決勝》

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フォース・インディア勢は、17年F1カナダGPの週末を通して一貫した競争力を示し、日本時間12日(月)未明に行われた決勝でもそれは変わらなかった。彼らはレースの大部分で4番手と5番手を走行、前にはダニエル・リカルド(レッドブル)が道を塞いでいたが、マシンの戦闘力を考えれば全く恥じるべき事ではない。

レース終盤、リカルドをオーバーテイク出来ずに停滞するセルジオ・ペレスを目にしたエステバン・オコンは、自分をペレスの前に行かせてくれるようチームに進言した。オコンは、リカルドをパスし表彰台を掴み取れる自信を感じていたのだ。オコンの要求に理解を示したチームは、ペレスに対して順位を譲るよう何度も無線を入れたが、ペレスは断固としてこれを聞き入れなかった。

ペレスがリカルドを抜きあぐねている間に、新品タイヤで猛追してきたセバスチャン・ベッテルがこの隊列に加わった。ベッテルはいとも簡単にフォース・インディアの2台をオーバーテイク、結果ペレスが5位、オコンが6位という結果に終わった。

レースを終えたペレスは、チームからの指示を跳ね除けた事を弁解した。一方のオコンはペレスを徹底的に非難するかと思われたが「レースとはこういうもの」と、成熟したドライバーの如くさらりと言ってのけた。

フォース・インディア:F1カナダGP決勝を終えて

セルジオ・ペレス決勝: 5位

厳しいレースだったから、5位で終われたことに満足してるよ。レースの大部分をリカルドのDRS圏内につけてオーバーテイクのチャンスを待っていたんだ。彼が特定の場所で手こずってるのが分かったから、周回遅れをパスするタイミングになった時、チャンスとばかりに彼を追い抜こうとした。ハードに攻めてベストを尽くしたけど、ダメだった。

同じような状況は僕とエステバンの間にもあったね。ファイナルライブでエリクソンをパスした時、彼はすごい接近してきたよ。エンジニアが状況を教えてくれてたから、エステバンが僕よりいい状態のタイヤを履いてるのは分かってたよ。僕はチームにレースをさせてくれるように頼んだんだ。

思うにチームは公平にも僕の意見を尊重してくれた。チームのことが最優先だし、僕らはハードにレースをしてる。フェアにね。僕は常にベストを尽くすし、今回のレースで大量のポイントを持って帰ってこれてすごく幸せだよ。

エステバン・オコン決勝: 6位

チームとしては最高に素晴らしいパフォーマンスと結果に恵まれたと思うよ。でも、表彰台に上がれる可能性を感じていただけに、結果には少しばかりフラストレーションを感じてるんだ。まあレースはこういうものだし、ポジティブな面を見ないとね。素晴らしいマシンのお陰でフェラーリやレッドブルとバトルできたのは凄い印象的な事だよ。これが最後じゃない事を僕は確信してるし、僕らはこのレベルでの戦いを続けていくことになると思ってる。

それにしても素晴らしいフィーリングだよ。レースを心から楽しむことができた。今日はチーム全体として最高の仕事をやってのけたんだ。彼らは僕にこんなにも速いマシンを用意してくれた。自分たちの仕事ぶりと、獲得したポイントをを誇りに思うよ。


2017年第7戦F1カナダGP決勝の詳細については、決勝結果とダイジェストを参照されたい。

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