トロロッソ、決勝でのグレイニング発生を懸念「厳しいレースになる」
スクーデリア・トロロッソのジョナサン・エドルズ主任レースエンジニアが、F1第19戦メキシコGP予選セッションを終えて、グランプリ2日目のガレージ内の様子と、決勝に向けての見通しを語った。
トロロッソ・ホンダ勢は2台揃って予選第二ラウンドに進出。パワーユニットとギアボックス交換によって最後尾スタートが決定していたピエール・ガスリーはQ2での出走を見送り15番手で予選を終えた。
週末を通してトップ10圏内に入れ込んでいたブレンドン・ハートレーは、Q2最後のアタックでのターン12への侵入の際にコースオフ。コンマ数秒を失い14番手に終わる事となった。
日曜のレースに向けてエドルズは、タイヤのグレイニングに対する懸念を示し厳しいレースになると予想。タイヤの熱入れが不十分な状態で走行を続けると、トレッド面が”ささくれ”た状態となりグリップが大幅に低下する。
決勝でのタイヤ摩耗を懸念「厳しいレースになる」
ジョナサン・エドルズチーフレースエンジニア
まずは、見事なフロントロー独占を達成したアストンマーチン・レッドブル・レーシング・チームを祝福したい。本当に素晴らしい仕事だった!
予想していた通り昨夜雨が降ったため、FP3は路面温度が低くウエットコンディションでスタートする事となった。インターミディエイトで走るには乾き過ぎていたけど、かと言ってスリックタイヤで走るにはウエット過ぎたから、セッション前半はコース上を走るクルマが殆どない状況だったね。
路面温度が大きく下がってくれた事で、スタビリティとマシンバランスが改善してくれたのは良かった。初日金曜のセッションではあまり走り込めなかったから、決勝に向けてタイヤをより深く理解してもらうために、ピエールにはまず最初にハイパーソフトを履かせてコース上での周回を重ねさせる事にした。
金曜よりは少し改善しているけど、依然としてタイヤにはグレイニングが発生している。昨日の夜に行ったセットアップ変更とセクター1で得たトウのおかげで、ピエールは予選シミュレーションで最高のパフォーマンスを見せていた。
ブレンドンの方は、最初のランのアウトラップの際にバーチャルセーフティカーの影響を受けた事でタイヤの熱入れが不十分になってしまい、クイックラップに影響してしまった。おまけに2セットの走行では何度かミスがあった。
Q2では走行しない予定だったから、ピエールのQ1では手持ちの新品ハイパーソフトを3セット使う事にした。最後のアタックは力強かったものの、第二セクターでトラフィックに捕まってしまい、少なくとも0.2秒はロスしてしまった。
ブレンドンは新品のハイパーソフト2セットだけで余裕を持ってQ2に進んでくれた。見事だった。だがその後のQ2ではQ1の再現とはならなかった。Q3進出に足るだけのペースがあったと思うだけに残念だよ。
レースではタイヤへの負荷が厳しい事が予想される。戦略的にグレイニングを避ける事は難しいから、今夜は大量の仕事をこなして最良のプランを練らなきゃならない。
ポールポジションはレッドブル・レーシングのダニエル・リカルド。1分14秒759のコースレコードを記録し、モナコGP以来のトップグリッドを獲得した。2番手はチームメイトのマックス・フェルスタッペン。3番手は選手権に王手をかけるメルセデスAMGのルイス・ハミルトンという結果となった。
2018年F1第19戦メキシコグランプリ決勝レースは、日本時間10月29日(月)午前4時10分から行われ、反時計回り、1周4304mのエルマノス・ロドリゲス・サーキットを71周する事で勝敗を決する。