タイヤにエンジン…課題山積メルセデス「最前列に並べるだけのパワーがない」F1メキシコGP《初日》
F1第18戦メキシコGP初日プラクティスに挑んだメルセデスAMG勢は、バルテリ・ボッタスが4番手、ルイス・ハミルトンが5番手に終わり、フェラーリとレッドブル・ホンダに遅れを取った。トップを刻んだセバスチャン・ベッテルとハミルトンとのギャップは0.963秒。6番手ダニール・クビアトに対しては、0.177秒という僅差での接近を許した。
「十分なペースがない。ここが我々にとって困難なコースだという事は分かっていた。単純にパフォーマンス不足だ」とトト・ウォルフ代表。「ここは我々にとっての鬼門だ。昨年はコールドグレイニングに苦しみ、今年はエンジンパワーに苦戦している」
「最後までタイヤを保たせることが、生き残りに向けた鍵だ。集団の前でレースを戦うマシンは、できる限りピットストップ回数を抑えて、コース上にとどまろうとするはずだ。厳しい戦いになる事は覚悟していた」
「まずはマシンの信頼性を第一に、トラック上でのバトルに臨みたい。今週末の我々には純粋なペースが不足している。最前列を獲得できるだけだけの十分なパッケージがあるとは考えていない」
メルセデスが遅れを取っているのは一発の速さだけではない。燃料を積んだロングランでは、レッドブル・ホンダとフェラーリに対して1周あたり0.1秒程遅く、トラックサイドを率いるアンドリュー・ショブリンは「改善しなければならないのは一発のペースと、ロングランでのデグラデーションだ」と語っている。
最前列に並べるだけのパワーが不足
ルイス・ハミルトンFP2: 5位, FP1: 1位
最高の1日じゃなかったけど、メキシコでの僕らは毎年こんな感じだ。今日はタイヤへの理解を深めようとしていただけで、特筆すべきような事はなかった。路面温度の変化もあったし、ショートランやロングランによってもマチマチだから、どの位タイヤを正確に作動させられたのかは的確には答えられないけど、鍵を握っているのはまさにこの部分だ。
FP1でのクルマの感触は凄く良かったんだけど、FP2に向けて少し変更を加えたんだ。路面のグリップレベルや温度が変化した事もあり、セットアップを完璧に突き詰められず、僕個人としてもパーフェクトなラップを走る事ができなかった。つまり、本来ならもっと良かったはずって事さ。明日と日曜に向けて何処を改善できるかを検討しながら、今夜は学びを深めるつもりだ。
バルデリ・ボッタスFP2: 4位, FP1: 5位
今日は”楽勝”ってわけじゃなかった。路面はかなり滑りやすかったし、僕は最初のセッションでマシンバランスに苦戦していた。FP2では若干バランスが良くなったけど、グリップはまだ若干不足してる。
フェラーリとレッドブルは手強そうだけど、僕らとしても改善の余地は大いにある。ソフトコンパウンドは、ここの舗装に対してかなり弱くて、去年は本当に酷かった。今日は幾らか改善させる事ができたから、ソフトで数周できたけどね。でも、ハードタイヤの方がしっかりしているし一貫性もあるから、決勝ではチームによって色々異なる戦略が見られそうだね。楽しみだよ。
初日をトップで締め括ったのはセバスチャン・ベッテル(Ferrari)。2番手マックス・フェルスタッペン(Red Bull)を0.115秒差で退けた。3番手には0.465秒遅れでシャルル・ルクレール(Ferrari)が続いた。
2019年F1メキシコグランプリ3回目のフリー走行は、日本時間10月26日(土)24時から25時まで、公式予選は同27時から1時間に渡ってエルマノス・ロドリゲス・サーキットで開催される。