メルセデスW10のコックピットに座るルイス・ハミルトン
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メルセデスの”高温警戒”は「ブラフ」と睨むレッドブル…新シャシー投入で冷却問題を解決か

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レッドブル・レーシングのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、メルセデスは既にオーバーヒートに関する諸問題を解決したと考えており、仮にドイツグランプリの週末が非常に暑いコンディションになったとしても、シルバーアローが高いパフォーマンスを発揮すると考えている。

チャンピオンシップ6連覇の偉業達成を目指すメルセデスは、第8戦フランスGPまで無敵の8連勝を飾っていたものの、空気密度が薄く気温35度にまで達した第9戦オーストリアGPでは、エンジンのオーバーヒートを抱え出力をセーブしての走行を強いられた。その結果、レッドブル・ホンダのマックスフェルスタッペンの前に為す術もなく順位を譲り渡し、ホンダが13年ぶりに表彰台の頂点に立つ事となった。

メルセデスの今期型F1マシン「W10」は、エアロ効率を最大限に突き詰めた結果、冷却性能に課題を抱えており、これが唯一のアキレス腱となっている。チーム代表を務めるトト・ウォルフはチームの母国レースに向けて「天気予報によると気温が高くなる事が予想されている。同様の気候となったオーストリアGPは非常に厳しいレースになっただけに、用心する必要がある」と語り、警戒感を強めている。

最新の予報では決勝が行われる日曜は雨となる可能性が高まっているが、今年は熱波の影響でヨーロッパ全土で観測史上最高気温の更新が続いている。ホッケンハイムは初日金曜までは気温が40度近くにまで上がる予想が出ており、オーストリアの再現となる可能性は捨てきれない。

だがヘルムート・マルコは、地元観衆が集うホッケンハイムに向けて、メルセデスが新しいシャシーを持ち込むとの噂を耳にしており、冷却に関する問題は既に改善されたとみている。

「暑さだけが彼らの弱点だ」とヘルムート・マルコ。Auto Bildのインタビューに応えた。「それこそが我々がホッケンハイムで望んでいるものだ。だが私は、メルセデスが新しいクーリングシステムを搭載した新たなシャシーを持ち込んでいると耳にした」

週末に先立って現地へと運び込まれたW10には、スペインGPで一度テストされただけとなっていたリアビューミラーが装着され、バージボードとフロアが一新されている。また、サイドインパクト周辺に変化がみられ、新しいモノコックの投入を予感させている。既にクラッシュテストに合格しているとの報もあり、マルコの発言を裏付ける情報は多い。

高温を警戒するのはメルセデスだけではない。ルノーもまた、暑さが予想されるホッケンハイムとハンガロリンクでのレースを懸念している。

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