エステバン・オコンのトロロッソ・ホンダ移籍の可能性が浮上…メルセデスF1、キャリアを尊重して育成契約解除を検討
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育成ドライバーのランド・ノリスの昇格が決定した事で、来季マクラーレンはカルロス・サインツとノリスのコンビが確定。レーシングポイントのエステバン・オコンは移籍候補先をひとつ失い、将来の先行きが一層不透明な状況となったが、ここに来てホンダエンジンを積むスクーデリア・トロロッソへの移籍の可能性が浮上した。
2016年のシーズン途中にマノーからF1デビューを果たし、ベテランの域に達しつつあるチームメイトのセルジオ・ペレスに肉薄するオコン。将来の活躍が楽しみなドライバーの一人である21歳のフランス人は、3シーズン目の今年でF1でのシートを失う事になってしまうのだろうか?
現在の所属チームである旧フォースインディアは今夏、ウィリアムズのランス・ストロールの父ローレンスが買収。ストロールのレーシングポイント移籍がほぼ確実な情勢となっている。ストロールは早ければ今シーズン中にもチームに合流するものとみられており、オコンのシート喪失は時間の問題とみられている。
メルセデスAMGのトト・ウォルフ代表は、オコンの将来を取り巻く状況はかなり込み入っていると認めた上で、来シーズンのシートが獲得できるのであれば、オコンを同チームのヤング・ドライバー・プログラムから開放する意志がある事を明らかにした。オコンは2015年よりメルセデスの育成傘下にあり、レーシングポイントはメルセデスエンジンを搭載している。
「我々は金を持たない才能ある若手ドライバーを支援するためにジュニアプログラムを実施しており、彼にはその支援が必要だと考えたからこそ、こうしてサポートしているんだ。F1でデビューさせる事には成功したものの、もし育成下に置き続けることでシートを得るチャンスを失うような状況にあるならば、再考しなきゃならない」
© Mercedez AMG、メルセデス代表のトト・ウォルフ
当初ウォルフは、オコンがルノー・スポールとの契約合意に達するものと考えていたが、ルノーはサマーブレイクが始まる否や、レッドブル・レーシングのダニエル・リカルドとの契約を発表。行き場を失う事となった。
メルセデスパワーユニットを搭載しないチームでラインナップが確定していないのは、フェラーリ、ハース、トロロッソ・ホンダ、ザウバーの4チーム。この内フェラーリはシャルル・ルクレールの昇格かキミ・ライコネンの残留かの2択に絞られており可能性はゼロ。ウォルフの念頭にあるチームは、ハースかザウバー、トロロッソのいずれかと言う事になる。
トロロッソのドライバーラインナップに絶大な影響力を持つモータースポーツ・アドバイザーのヘルムート・マルコはスイスのメディアに対して、来季候補の中にメルセデスドライバーの名前があると明らかにしており、オコンのトロロッソ移籍は決して荒唐無稽な話ではない。