巧妙なF1フロアデザイン「正直、レッドブルに脱帽した」とマクラーレン代表ステラ
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マクラーレン・レーシングのチーム代表を務めるアンドレア・ステラは、F1モナコGPの週末に露見したレッドブルRB19のフロアデザインを目の当たりにして「脱帽した」と明かし、ライバルチームの開発力を絶賛した。
サン・デボーテで発生した予選Q1のクラッシュを受けコースマーシャルは、クレーンを使ってセルジオ・ペレスの11号車を宙高く釣り上げた。これにより今季6戦全勝を誇る最強マシン、RB19のフロアがあらわとなり、多くの注目を集めた。
元スクーデリア・フェラーリのエンジニアにして現マクラーレンのチームプリンシパルはF1スペインGPの舞台、カタロニア・サーキットのパドックで「実に興味深い。彼らの開発の質と複雑さを示すもので、正直に言うと、これを見た時、レッドブルに脱帽したよ」と振り返った。
「なぜ彼らがこのようなパフォーマンスを発揮できるのかがよく分かった」
「私自身は個人的にザッと見ただけだが、マクラーレンにいる100名のエアロダイナミスト達はもう少し時間をかける事になるだろうね」
2022年に導入された現行グランドエフェクトカーのダウンフォースを最も多く発生させているのはアンダーフロアとされ、そのデザインはどのチームにとっても最重要機密の一つとなっている。
スクーデリア・フェラーリのフレデリック・バスール代表も興味深くフロアを観察したようだが、これをSF-23に取り入れるのは不可能に近いと考えている。
「誰もがライバルチームのクルマの写真を大量に持っていると思うが、何かをコピーしようとするのはかなり難しいか、あるいは不可能なんだ」とバスールは語る。
「なぜならそれはグローバルなコンセプトに基づくようなものだからだ。クルマの一部分だけをコピーすることはできない」
フェラーリはこの日、2022年のグランドエフェクトカー導入当初から貫いてきた”バスタブ”型のサイドポッドをレッドブル風のそれへと変更した。
独「Motorsport-Total」によるとレッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコも同じように、競合が真似るのは困難だろうと説明した。
「確かにフロアは非常に重要だが、他のパーツや基礎となるコンセプトがなければ、そう簡単にはいかない」
「メルセデスのクルマの方がより長く空中に吊り下げられていたが、我々のものよりメルセデスのフロアに興味を持った人はいなかっただろうね」
「フロントウイングやリアエンドとも連動して機能する必要がある。つまり全てはコンビネーションなのだ。これはフロア単体よりも遥かに複雑だ」