アイルトン・セナ F1王者獲得30周年、マクラーレン・ホンダMP4/4を彷彿とさせる特別仕様の「P1 GTR」
Published:
マクラーレンの特注市販車を扱うマクラーレン・スペシャル・オペレーションズ(MSO)は12月20日、アイルトン・セナのF1ワールドチャンピオン獲得30周年を記念した「P1 GTR」の特別仕様車を発表。マクラーレン・ホンダMP4/4を彷彿とさせるスペシャルなハイパーカーが公開された。
アイルトン・セナは1988年にロータスからマクラーレン・ホンダへと移籍し、ホンダ製F1エンジン「RA168E」を搭載したMP4/4を駆り、16戦中8勝を挙げて初のF1タイトルを獲得。その後、1990年と91年にもチャンピオンシップを制し3冠を果たした。だが、1994年の第3戦サンマリノGPで事故に遭い、帰らぬ人となった。
P1 GTRのセナ・エディションは、当時マクラーレン・ホンダのスポンサーを務めていたマールボロのカラーリングを踏襲。あの象徴的な赤と白の組み合わせとバーコードに加えて、当時のカーナンバー「12」とブラジル国旗、そしてセナの名言「2位や3位になるためにレースをしてるわけじゃない。勝つためにここにいるんだ」がプリントされている。カラーリングの検討には800時間が費やされた。
このモデルは、アイルトン・セナの熱狂的なファンでありマクラーレンのコレクターである人物からの依頼によって、3年という年月をかけて制作された。つまり、2015年のマクラーレン・ホンダ復活の際に、発注されたクルマなのだ。クライアントは上限金額を決めずにオーダー。具体的な発注金額は発表されていない。セナのニックネームにちなみ、「Beco(ベコ)」という愛称がつけられている。
見た目だけでなく、中身も特別な仕立てとなっている。エンジンは24カラットの黄金で遮熱処理が施され、リアカバーはレキサン™の特注、新しく作られたバージボード等のエアロは凡そ800kgものダウンフォースを発生させる。内燃エンジンには更なるチューニングが行われ、電動モーターとの組み合わせによって大幅な出力向上を果たしているという。