
ビクター・マルタンス、F1週末デビューへ―ウィリアムズからスペインFP1に参加
ウィリアムズ・レーシングは、カタロニア・サーキットで開催される2025年F1第9戦スペインGPのフリー走行1回目(FP1)において、アカデミードライバーであるビクター・マルタンスを起用することを正式に発表した。
21歳のフランス人ドライバーは、このセッションでアレックス・アルボンの「FW47」をドライブ。自身初となるF1公式セッションに挑む。
現在、マルタンスはARTグランプリからFIA-F2選手権に参戦しており、2025年シーズンも好調なパフォーマンスを継続。メルボルンではポールポジションを獲得し、サウジアラビアのフィーチャーレースでは表彰台に登壇するなど、順調に結果を残している。
F2での活躍は今に始まったことではなく、2023年には“ルーキー・オブ・ザ・イヤー”に選出され、2024年にはバルセロナでの勝利を含む5回の表彰台を獲得している。さらに、F3時代には2022年にチャンピオンに輝いており、F1へのステップアップへ向けて着実にキャリアを積み重ねている。
Courtesy Of Williams
イモラ・サーキットを走行するビクター・マルタンス(ARTグランプリ)、2025年5月17日(土) FIA-F2選手権第4戦スプリントレース
今回の起用は、F1チームに義務付けられている「年間4回のルーキー起用規定」に基づくもので、ウィリアムズにとっては2025年シーズン2回目の消化となる。
スポーティングディレクターを務めるスヴェン・スミーツは、「彼はその才能を示し続けており、今回の走行はアカデミーの一員としての彼のキャリアにおいて重要な一歩になる」とマルタンスを評価した。
なお、マルタンスは今回の走行に先立ち、今年初めにモンツァで旧車テストプログラム(TPC)を通じて2023年型マシン「FW45」をドライブ。さらに、イギリス・グローブにあるチームのシミュレーターでも準備を進めてきた。
マルタンスは「バルセロナでFW47をドライブできることになって本当に嬉しい! 素晴らしい経験になると思うし、限られた時間を最大限に活かせるよう、全力で準備を進めている」とコメントしている。