マルコ、歴史的惨敗の裏に「2つの要因の組み合わせ」を指摘―レッドブル、サンパウロ決勝に向け”3度目の正直”か

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2025年F1第21戦サンパウロGPで、レッドブル・レーシングは歴史的な惨敗を喫した。マックス・フェルスタッペンが16番手、角田裕毅が19番手(最下位)に沈み、チームとして2006年の日本GP以来、実に19年ぶり(378戦ぶり)となる「ダブルQ1敗退」という屈辱を味わったのだ。

モータースポーツ・アドバイザーのヘルムート・マルコは、悪夢のような今回の結果の裏には、「2つの要因の組み合わせ」があると分析している。

迷走の果ての大胆な変更、だが「全区間で遅く」

週末を通して苦境が続いていたレッドブルは、予選前のスプリントを「実験的な場」として利用した。テクニカルディレクターのピエール・ワシェが問題視していた「低すぎる車高」と「硬すぎるセットアップ」を修正するためだ。

スプリントではフェルスタッペンが4位に入ったものの、マルコはこの結果をライバルの「助け」によるものとし、「ピアストリはクラッシュでリタイヤし、アロンソはフェラーリ勢を抑えてくれた」と指摘。チームは予選に向けて「大胆なセットアップ変更」を敢行した。

レース前のグリッド上で険しい表情を見せるヘルムート・マルコ(レッドブル・レーシング顧問)、2025年11月8日(土) F1サンパウロGPスプリント(インテルラゴス・サーキット)Courtesy Of Red Bull Content Pool

レース前のグリッド上で険しい表情を見せるヘルムート・マルコ(レッドブル・レーシング顧問)、2025年11月8日(土) F1サンパウロGPスプリント(インテルラゴス・サーキット)

レッドブルは、SQ1敗退に終わった角田のマシンのセットアップを変更し、スプリントでデータ収集を行い、その結果を元に2台のRB21を組み替えた。だが、この決断が状況をさらに悪化させた。

ドイツの自動車専門誌『Auto Motor und Sport』によると、マルコは予選を終えて苦々しげに現状を認めた。

「以前は一部の区間でのみ遅かったが、今では全区間で遅い。第2セクターだけでなく、すべてで遅れを取っている。まるで呪われたようだ。ドライバーたちは全くグリップを感じていなかった」

角田も、スプリントでの制約の一部は解消されたとしつつ、低い路面温度も相まって「新たな問題」が発生し、深刻なグリップ不足に陥ったと証言。チームの変更が裏目に出たことを示唆した。

敗因の本質:セットアップと「謎」のタイヤ

マシンのポテンシャルから大きく外れた結果は、多くの場合タイヤを機能させられていないことに原因がある。

週末序盤に同じく苦しんでいたフェラーリ勢が、土曜にはポール争いに加わるまで復活したことについて、チーム代表のフレデリック・バスールは「タイヤのウォームアップ」が大きな違いを生んだと指摘した。

マルコも、レッドブルの敗因は「誤ったセットアップ」だけではなく、これに「不十分なタイヤのウォームアップ」が重なったことにあると見ている。

「このタイヤは本当に謎だ。ラッセルの場合は、ソフトよりミディアムの方が速かった。新品タイヤより中古の方が速いドライバーもいた」とマルコは語り、コンディションとタイヤの組み合わせに翻弄されたと吐露した。

スプリント後の計量を待ちながらカルロス・サインツ(ウィリアムズ)とニコ・ヒュルケンベルグ(キック・ザウバー)と話す角田裕毅(レッドブル・レーシング)、2025年11月8日(土) F1サンパウロGP(インテルラゴス・サーキット)Courtesy Of Red Bull Content Pool

スプリント後の計量を待ちながらカルロス・サインツ(ウィリアムズ)とニコ・ヒュルケンベルグ(キック・ザウバー)と話す角田裕毅(レッドブル・レーシング)、2025年11月8日(土) F1サンパウロGP(インテルラゴス・サーキット)

タイトル争い「事実上終了」、決勝はピットレーンからか

真っ向勝負でキャリア初のQ1敗退を喫したフェルスタッペンは、「もうその話(タイトル争い)は忘れた方がいい」と語り、逆転タイトルへの挑戦は事実上終了したと認めた。

フェルスタッペンに対して39点のリードを持つ選手権リーダーのランド・ノリス(マクラーレン)はポールポジションを獲得した。残りレースが少なくなる中、ノリスの勢いは止まらない。

マルコも「せめてピアストリがノリスから少しでもポイントを奪ってくれればいいが、彼自身もスランプに陥っている」と懸念を示す。

フェルスタッペンは、決勝に向けてパワーユニット交換およびセットアップ変更を実施し、ピットレーンからスタートする可能性を除外していない。

実際『Auto Motor und Sport』は、レッドブルが日曜の天候次第で「一か八か」の勝負に出ると見ており、次のように指摘する。

「もし雨が降らなければ、フェルスタッペンと角田はまったく新しいセットアップと新品エンジンで、ピットレーンからブラジルGPをスタートするだろう。エンジニア陣の3度目の挑戦がついに成功することを願って」

スプリント後、パルクフェルメに佇む4位のマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)、2025年11月8日(土) F1サンパウロGP(インテルラゴス・サーキット)Courtesy Of Red Bull Content Pool

スプリント後、パルクフェルメに佇む4位のマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)、2025年11月8日(土) F1サンパウロGP(インテルラゴス・サーキット)


レッドブル勢が衝撃のダブルQ1敗退を喫する中、2025年F1サンパウロGP予選では、ランド・ノリス(マクラーレン)がポールポジションを獲得。2番手にアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)、3番手にシャルル・ルクレール(フェラーリ)が続く結果となった。

決勝レースは日本時間11月9日(日)26時にフォーメーションラップが開始され、1周4309mのインテルラゴス・サーキットを71周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

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