長谷川祐介
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ホンダF1「アロンソのエンジンに損傷なし。セパンでペナルティは受けない」 F1マレーシアGP 2017《preview》

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ホンダのF1プロジェクトを率いる長谷川祐介は、前戦F1シンガポールGPでクラッシュ事故に巻き込まれたアロンソのエンジンに問題は見つからなかったと語り、今週末のマレーシアGPでペナルティを受けることはないと明らかにした。

F1史上初のウェットナイトレースになった2017年のシンガポールGPでは、オープニングラップでセバスチャン・ベッテルの動きを起点とする多重クラッシュが発生、スタートから大きくポジションを挙げていたアロンソが巻き添えを食う結果となった。マシン左側を大きく損傷したアロンソはリタイヤを強いられた。

この事故によって、アロンソのマシンに搭載されていたエンジンにダメージが及んだのではとの懸念があったが、長谷川によれば、ホンダF1の日本拠点である”さくら”で詳細な分析を行なったところ、ペナルティーフリーで継続使用できる事が確認されたという。

マレーシアGPに先立って長谷川が発表したコメントを以下に紹介する。

アロンソのパワーユニットは問題なし

長谷川祐介ホンダF1プロジェクト総責任者

マレーシアGPに向かうため、我々はアジアに戻ってきます。セパンは非常に暑く高い湿度となると予想しています。シンガポールに引き続きチャレンジングなレースになるでしょう。

シンガポールは運に翻弄されたグランプリとなりました。フェルナンドは不運なアクシデントに巻き込まれリタイヤを余儀なくされました。ストフェルは速さを見せ、信じられないほど巧みなレースを繰り広げて7位でフィニッシュラインを越えました。全体的に言えば、我々には週末を通して競争力がありましたし、貴重な選手権ポイントを獲得できた良いレースになったと思います。

フェルナンドがシンガポールで使用したパワーユニットについてですが、修理不可能なダメージが懸念されていたものの、さくらのファクトリーで徹底的なチェックを行なった結果、幸いなことに次のレースでも使えることが確認できました。

セパン・インターナショナル・サーキットは、長いストレートと曲がりくねったコーナーが混在したレイアウトを持っているため、エキサイティングなレースになることは間違いありません。エンジンパワー要求が激しいコースではありますが、移ろいやすいコンディションは予測不能なレース展開をもたらす可能性がありますので、きちんと準備をすることによって如何なるチャンスをも活かし、ポイント獲得につなげていきたいと考えています。

今年のグランプリを以て、マレーシアでの19年間の素晴らしい歴史は終わりを迎えることになります。ファンに感謝し、彼らがエキサイティングな週末を過ごせるように取り組んでいきたいと思っています。


2017年第15戦F1マレーシアGPは、日本時間9月29日(金)12時からのフリー走行で幕を開ける。1999年に初めて開催されたマレーシアグランプリは、19回目となる今年限りでカレンダーから消滅する。

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