
9台一斉にグラベル沈没、大混乱のレゴF1パレード。最後に笑ったのは”妨害戦術”のアロンソ
2万8000個のブロックで組まれたレゴ製カートによるF1ドライバーズパレードが、2026年F1第9戦イギリスGPの決勝に先立ちシルバーストン・サーキットで行われ、大混乱のうちに幕を閉じた。
多くのドライバーがグラベルに嵌まる荒れた展開を経て、この「レース」を制したのは2度のF1王者フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・ホンダ)だった。
Courtesy Of Audi
レゴ製カートでドライバーズパレードを楽しむアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)とマクラーレンのランド・ノリス、オスカー・ピアストリ、ルイス・ハミルトン(フェラーリ)、2026年7月5日(日) F1イギリスGP決勝(シルバーストーン・サーキット)
昨年のマイアミGPで実施された10台のレゴ製マシンによるパレードの成功を受け、今回は全22名がそれぞれ自分専用のレゴ製カートに乗り込み、日曜の決勝レースを前にコースを1周した。
マイアミほどのクラッシュや混乱はなかったものの、多くのドライバーが再びこの一幕にのめり込み、カート同士をぶつけ合い、時にはライバルのカートを芝生に追いやろうとダーティーな走りを見せた。
開始早々、9台が一斉にグラベル沈没
Courtesy Of McLaren
レゴ製カートでドライバーズパレードに参加するFIA会長モハメド・ベン・スレイエム、アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)、ランド・ノリス(マクラーレン)、2026年7月5日(日) F1イギリスGP決勝(シルバーストーン・サーキット)
パレードを先導したのは、自らカートに乗り込んだFIA会長のモハメド・ベン・スレイエムだった。だが、ドライバーたちはグリッドを離れるや否や、これを非公式のレースへと様変わりさせた。
ラップ序盤、多くのドライバーがグラベルを横切る近道を試み、そのまま砂利に嵌った。ベン・スレイエムを含む9台が、この野心的なショートカットの末に、コース脇で立ち往生する羽目になった。
重量約280kgと重いレゴ製カートは、そもそも激しい縁石越えやグラベルの乗り越えに向いた作りではなかった。何台ものカートが動けなくなり、マーシャルが回収に乗り出す事態となった。
ドライバーたちは笑いながら、埋まったマシンを掘り起こし、コースへと押し出した。この光景を捉えた映像は、瞬く間に拡散した。
アロンソ、妨害戦術で久々勝利の美酒
Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited
笑顔でレゴ製カートを運転するフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・ホンダ)、2026年7月5日(日) F1イギリスGP決勝(シルバーストーン・サーキット)ドライバーズパレード
「勝利」を争ったのは、アロンソ、バルテリ・ボッタス(キャデラック)、エステバン・オコン(ハース)、そしてルイス・ハミルトン(フェラーリ)の4人だった。
ハミルトンは木曜のメディアデーで、参加するかどうか分からないとほのめかしていたが、ふたを開けてみればトップ争いに加わっていた。
グリッド最年長の44歳、アロンソは、誰よりも子どものように熱くなっていた。あろうことか、ボッタスのカートのブレーキペダルを押して減速させようとするほどだった。
アロンソはフィニッシュに向けて、オコンとボッタスとともに最終コーナーを大きくカット。土曜の予選では最下位に沈んだものの、レゴパレードでは堂々のトップチェッカーを受けた。
なお、この行為が「トラックリミット違反」として記録されることはなかった。
Courtesy Of Haas
レゴ製カートでのドライバーズパレードで順位を争うエステバン・オコン(ハース)とバルテリ・ボッタス(キャデラック)、2026年7月5日(日) F1イギリスGP決勝(シルバーストーン・サーキット)
現F1王者のランド・ノリス(マクラーレン)は、開始早々にグラベルに嵌ったかつてのチームメイトで友人のカルロス・サインツ(ウィリアムズ)を乗せてコースを周回した。
その後ノリスは、ストウ(ターン15)の脇にある自身の応援スタンド「ランドスタンド」でカートを降り、インタビューに応じてファンに挨拶した。
ランキング首位のアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)は、レースに勝とうとするよりも、集まったファンに手を振り、コース脇に集まったマーシャルとハイタッチを交わすことに精力的だった。