F1の伝説、アイルトン・セナの愛車「ホンダNSX」が中古車市場に…映画にも登場した激レア個体
命日を前に、F1界のレジェンドであり3度のワールドチャンピオンに輝いた故アイルトン・セナの愛車、ホンダNSXが今週、英国最大の自動車マーケットプレイス「オートトレーダー」に50万ポンド(約9,633万円)で売りに出された。
現在の走行距離は62,925km強で、初登録は1991年。鈴鹿サーキットでのテストドライブを含め、セナはフィードバックを通して同車の開発に関与しており、生前、計3台のNSX(他の2台は黒色)を所有していた。
中でも現在、イースト・サセックスに住むロバート・マクフェイガンが所有する赤色のNSXは、映画「レーシング・イズ・イン・マイ・ブラッド」にも登場するなど、最も良く知られた個体で、セナのポルトガルの家に保管されていた。
商業契約の一環としてホンダから贈られた赤いNSXは、セナの悲劇的な事故死から20年を経て2019年にイモラ・サーキットに持ち込まれ、ジャンカルロ・ミナルディが満員のセナファンの前でドライブした事でも知られる。
入手の経緯についてマクフェイガンは「2013年にポルトガルのアルガルヴェを旅行した際に購入した。以来、イースト・サセックスにある私の所有地に誇らしげに置かれている」と説明した。
「セナの大ファンだったので、NSXを手に入れることができた時は本当に嬉しかった。このクルマは完璧なまでに作り込まれ、洗練されたパワフルさが特徴で、公道で信じられないような体験をさせてくれるんだ」
セナは80年代後半から90年代前半にかけてF1界を席巻し、マクラーレンで合計41勝を挙げ、世界タイトルのハットトリックを達成した。
1994年5月1日にイモラで開催されたサンマリノGPで悲劇的な死を遂げたが、2010年には彼の半生を描いた映画が公開されるなど、今も母国ブラジルを含めた世界中の人々の胸の中に生き続けている。