「驚くべきラップだった!」イモラで予選4番手を獲得したガスリーを称賛するルクレール、決勝でそのガスリーを狙うリカルド
スクーデリア・フェラーリのシャルル・ルクレールは、アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーの予選ペースに衝撃を受け、幼少からの友人の仕事ぶりを称賛した。
史上初の2日制フォーマットで開催されるイモラ・サーキットでのF1エミリア・ロマーニャGP。10月31日(土)の午前に行われた唯一のプラクティスでルクレールは5番手という好タイムを刻むも、続く予選では2歩後退して7番手に留まった。
「Q3のラップと自分のドライビングについてはあまり満足していないけど、それも人生というものさ」とルクレール。7番手は概ね予想通りのリザルトであったと述べる一方、ガスリーとの0.114秒という僅かなタイム差を考えると残念ともこぼした。
「ギャップは僅かだったから、この点に関しては少し残念だけど、彼はアメージングな仕事をして、驚くようなラップを走った。でも僕はそうじゃなかった。明日はもっと良い日になることを願うよ」
トップ10進出組の中で、メルセデス勢とマックス・フェルスタッペンの3台は集団から抜きん出た速さであったが、4番手ガスリーから8番手ダニール・クビアトまでは僅か0.194秒というタイトな争いだった。
なお、ルクレールが最後に7番グリッドからスタートしたのは開幕オーストリアGPだが、この時は2位フィニッシュを果たしている。
順位 | ドライバー | チーム | Q1 | Q2 | Q3 | 周 |
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4 | ガスリー | アルファタウリ | 1:15.183 | 1:14.681 | 1:14.502 | 19 |
5 | リカルド | ルノー | 1:15.474 | 1:14.953 | 1:14.520 | 18 |
6 | アルボン | レッドブル | 1:15.402 | 1:14.745 | 1:14.572 | 21 |
7 | ルクレール | フェラーリ | 1:15.123 | 1:15.017 | 1:14.616 | 20 |
8 | クビアト | アルファタウリ | 1:15.412 | 1:15.022 | 1:14.696 | 21 |
ルクレール以上に僅かの差でガスリーに破れたのは、5番手に付けたルノーのダニエル・リカルドだった。それは1000分の18秒という紙一重の差だった。
とは言えリカルドは、今回もチームメイトのエステバン・オコン(12番手)をノックアウトした。予選でオコンを打ち負かしたのは11戦連続だ。予選を振り返ったリカルドは「今シーズンのベストQ3ラップだった」と語り、自身の走りを自画自賛した。
「まだ笑いが止まらないよ。最高に楽しいラップだった。自分の走りと結果には凄く満足さ。それにしても、イモラでマシンをプッシュするのは本当に楽しい。ここは狭くてタイトで高速でシリアスなサーキットだからね」
「ここのシケインは縁石を使って攻める事ができるんだ。他の皆がどうしていたのかは分からないけど、縁石を攻略してクルマを振り回すのは個性みたいなものが求められるんだ」
鈴鹿サーキットを始めとする古典的コースの部類に数えられるイモラは、抜き所が限られておりオーバーテイクが難しいとみなされている。そのためリカルドは、ガスリーを交わす最大のチャンスはスタートにあると主張する。
「ターゲットはガスリーだよ」とリカルドは語る。
「スタートで彼を捕まえることができれば、(コンストラクターズ選手権で)4位に上がる決定的なチャンスになる。僕らが狙っているのはそうい事だ。明日も今日と同じように楽しいレースになるだろうね」
「ここはコース幅が狭く、前走車に付いて走るための別のラインを見つけるのが難しいから、オーバーテイクするのは厄介だと思う。予選は上手くいったから、タスクの1つは完了だ。明日はスタート直後の300~400mを上手くやれるよう頑張るよ」
コンストラクターズランキング4位のマクラーレンに対して、ルノーは4ポイント差の5位に付けている。マクラーレン勢はランド・ノリスが9番手、カルロス・サインツが10番手と、揃ってリカルドの後方からのスタートとなる。
2020年F1エミリア・ロマーニャ・グランプリの決勝レースは、日本時間11月1日(日)21時10分にスタート。1周4,909mのイモラ・サーキットを63周する事でチャンピオンシップを争う。