アーサー・ルクレールとシャルル・ルクレール(フェラーリ)、2024年
Courtesy Of Ferrari S.p.A.

F1史上初の「兄弟共演」アブダビGPで2人のルクレールがタッグ、弟アーサーが公式練習初出走へ

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24歳のモナコ人ドライバー、アーサー・ルクレールが、今週末に開催される2024年のF1アブダビGPで初めて公式プラクティスに参加することが発表された。兄のシャルル・ルクレールと共にFP1でフェラーリSF-24をドライブする。

スクーデリア・フェラーリによると、兄弟関係にある二人のドライバーがチームメイトとしてF1の公式セッションに参加するのはこれが初めてだという。

著名なシューマッハ兄弟を含め、これまでにも兄弟がF1に参戦した例はある。例えば、1975年にはウィルソン・フィッティパルディとエマーソン・フィッティパルディが揃ってF1に参戦したが、所属チームが異なっていた。

また、1984年にはコラード・ファビとテオ・ファビがブラバムから参戦しているが、弟のコラードが出走したモナコ、カナダ、ダラスは、CARTに参戦する兄テオの代役としての参戦だった。

F1競技規則に基づき、各チームはシーズン中に最低2回、グランプリ参戦経験が2戦以下のルーキーをFP1に起用する義務がある。フェラーリは今回、2025年シーズンにウィリアムズに移籍するカルロス・サインツがシートをアーサーに譲る形で、この要件を満たす。

フェラーリの若手育成プログラムには、2025年にハースからF1デビューを果たす予定のオリバー・ベアマンがいるが、11月のサンパウロGPへの出走により参戦キャリアが3戦に達したため、ルーキー起用要件を満たさない。

ポールポジションを獲得したプレマレーシングのアルトゥール・ルクレール、2021年7月31日FIA-F3選手権ブタペストにてCourtesy Of Formula Motorsport Limited

ポールポジションを獲得したプレマレーシングのアルトゥール・ルクレール、2021年7月31日FIA-F3選手権ブタペストにて

アーサー・ルクレールは、フェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)に4年間所属し、2022年にはフォーミュラ・リージョナル・アジア選手権でタイトルを獲得。同年、FIA-F3選手権で総合6位となり、翌年にFIA-F2選手権へステップアップし、2023年シーズン終了をもってFDAを離れ、新たなキャリアの道を進んでいる。

直近では、2024年にパニス・レーシングからヨーロピアン・ル・マンシリーズに参戦した。また、2024年のイタリアGT耐久選手権では、ジャンカルロ・フィジケラとトンマーゾ・モスカと共にスクーデリア・バルディーニから参戦し、チャンピオンを獲得した。

先月には、同じく元FDAのアントニオ・フォコと共に、バーレーン・インターナショナル・サーキットでフェラーリAFコルセのLMH車両、499Pをテストドライブした。

アブダビGPのFP1ではフェラーリ以外にも多くのチームが若手を走らせる計画で、マクラーレンは平川亮を、レッドブルはアイザック・ハジャーを、そしてRBは岩佐歩夢を起用する予定だ。

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