ビップスの後任F1リザーブはリアム・ローソン、一方で岩佐歩夢も高く評価するレッドブル
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人種差別発言に伴うユーリ・ビップスの解雇に伴い空席となったレッドブル・レーシングのF1リザーブドライバーにリアム・ローソンが起用される事が明らかにされた。
ただ、チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、同じくFIA-F2選手権に参戦中のユアン・ダルバラやデニス・ハウガーと並び、岩佐歩夢も高く評価した。
20歳のニュージーランド人ドライバーは昨年、F2でデビューを飾り、2021年末には姉妹チームのスクーデリア・アルファタウリからアブダビ若手ドライバーテストに参加。今季は若手枠を利用して、F1フリー走行に参加する事が決まっている。
F1イギリスGPのイベント2日目を迎えた2日(土)、ホーナーはユアン・ダルバラのリザーブ起用の可能性について問われると「リアム・ローソンがその役割を担うことになる」と答えた。
「ユアンは素晴らしい仕事をしている。我々は彼の進展を興味を持って追っているし、それはデニス・ハウガーも同様だ」
F1の登竜門足るF2に参戦中のレッドブルのジュニアドライバーとしては他に、ホンダ・フォーミュラ・ドリーム・プロジェクトのドライバーでもある岩佐歩夢がいる。
ホーナーはジュニア・プログラムについての評価を問われると「もちろん、多くの有望な若手がいる」と述べ、ローソンやハウガー、ダルバラの名を上げた上で「岩佐も優れたポテンシャルを見せている」と語った。
「カートから各種フォーミュラに至るまで、我々がタレント不足に見舞われることはない。これは、手を差し伸べなければキャリアを積む事ができなかったであろう若者にチャンスを与えるというレッドブルのポリシーだ」
なおこのインタビューの後、シルバーストン・サーキットで行われたスプリントレースで岩佐歩夢は5番グリッドからスタート。コンマ9秒差で優勝を逃す2位フィニッシュを果たしてF2初シーズンで2度目の表彰台に上がった。
レースを振り返った岩佐歩夢は「嬉しいけど、悔しい」と述べ、後1周あればオーバーテイクを決めて優勝できたはずだとの考えを示した。
なお現実にマックス・フェルスタッペンあるいはセルジオ・ペレスが欠場を余儀なくされた場合、本当にローソンがその代役を務めるのかどうかは疑わしい。
レッドブルはコンストラクター選手権を争う立場にあり、ピエール・ガスリーを一時的に昇格させ、空いたアルファタウリにジュニアドライバーを充てる方が現実的だ。