アロンソがペイドライバーに!? 個人ブランド「kimoa」がマクラーレンと提携。その背景とは?
最終アブダビGP初日フリー走行が行われた11月24日(金)、マクラーレンは、同チームのレースドライバーであるフェルナンド・アロンソが立ち上げた「Kimoa」と”公式サーフウェア契約”を結んだと発表した。kimoa(キモア)はアロンソが今年3月にスペインで創設したサーフ系ファッションブランド。2018年以降、Kimoaのロゴがマクラーレンのマシン、レーシングスーツ、そしてヘルメット等に掲載される。また、アロンソのドライバーキャップにもKimoaのロゴが刺繍される。
F1チームにおける”公式サーフウェアパートナー”が何を意味するのは不明だが、チーム資産へのロゴ掲載を考えれば、一種のスポンサー契約に類似するものだと推測できる。スポンサー契約とは、一般的に資金提供等のリソースを与える見返りとして、これをプロモーション等に利用する事を言う。
kimoaとマクラーレンとの関係が事実上のスポンサー契約だとするならば、アロンソはポケットマネーをマクラーレンに支払う”ペイドライバー”になったと言える。マクラーレンは来年以降、ホンダからもたらされていた数百億円とも言われる資金提供を失う。アロンソはグリッド上で最も年俸の高いドライバーで知られる。アロンソの年俸引き下げの見返りとして、チーム側がkimoaのロゴ掲載を申し出た可能性も考えられる。
kimoaとの提携に関してのリリース
フェルナンド・アロンソ
F1では16年もレースをしているし、ワールドチャンピオンも2度獲得することができた。そんな僕にとって新しい人生を探すのは簡単なことじゃないんだ。でも、Kimoaを創業したことで、僕は新鮮な世界を発見した。運営を通して、思わずワクワクしてしまうような口コミの力だったり、新しいものを発見する楽しさを見つけたんだ。kimoaは友達連中と一緒にスタートさせたプロジェクトなんだけど、ブランドの発展のために互いに協力し合って、僕らのスピリットやスタイルを反映するようなブランドにしようと頑張ってる。
マクラーレンとパートナーシップを締結できて本当に嬉しいよ。僕のマシンやオーバーオール、ヘルメットやキャップなんかにKimoaのロゴが載る事になるんだ。来年は僕と共同オーナーの仲間達にとって本当に誇らしい一年になると思う
ザク・ブラウンエグゼクティブディレクター
ここ1年間に渡るフェルナンドとの会話を通して、彼がどれほどKimoaの成功に注力しているかを見てきました。彼にとっては、グランプリドライバーの傍らに行う野心的なプロジェクトなのです。我々のパートナーポートフォリオは拡大を続けていますが、Kimoaは新たなサーフウェアパートナーとなります。今日の発表によってこのブランドは国際的な注目を集める事になるでしょうし、Kimoaの今後の世界進出の手助けとなることでしょう。
提携発表の前日、アロンソは自身がチーム代表を務める形でオンラインゲーム上のレースチーム”FA RACING-G2″を設立、レース外での活動の幅を広げている。