ポルシェ・カレラをテストするウサイン・ボルト
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陸上最速ウサイン・ボルト、ドライバーデビューを目指しポルシェ911レースカーで極秘テストを敢行

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史上最速のスプリンターと称されたウサイン・ボルト(ジャマイカ/31歳)が、11月20日(月)にポルシェ911 GT3カップカーのテスト走行を行った。オリンピック8冠の金メダリストは、23RED RACINGのドライバーとして、オーストラリアのウィントン・モーター・レースウェイでプライベートテストを敢行、今年のカレラカップで実際に使われていたレースカーを走らせた。

同じく陸上競技で活躍した元スプリンターのジョン・ステフェンセンが見守る中、ボルトは1分30秒台の印象的なラップを披露した。「911 GT3カップカーが初めてだった事を考えれば、ウサインの走りは素晴らしかった。彼はモータースポーツが大好きで、ウィントンでの走行をとてもエンジョイしていたよ」とステフェンセン。ステフェンセンは来季のオーストラリア・カレラカップへの出場が決定している。

「率直に言って、彼は本当に良い走りをしていた。ラップを経るについてスピードアップに力を入れ、最終的にはラップタイムを重視した走りをしていたんだ」

カメラに手を振るウサイン・ボルト
© Porsche Carrera Cup Australia / カメラに手を振るボルト

23RED RACINGのチーム代表を務めるカム・マックコンビルもステフェンセンの意見に同意する。

「ウサインは”レースカーに乗りたい”って熱烈に希望してたんだ。そんな願いを手助けできて良かったよ。彼は一日を通して全くミスをせず、コースオフすらしなかったんだ。今日の経験を心から楽しんでいたね。まずは僕が運転する形で彼を同乗させて5周を計2回走ったんだ。その後ジョンを隣に乗せて5周走った後、一人で10周の走行をしたんだ」

「最終的に1分30秒のラップタイムをマークした。素晴らしいタイムだ。後数日練習をこなせば安定した走りができるようになるはずさ。彼があまりにも上手いもんだからビックリしたよ。偉大な陸上選手だけあってその運動神経は抜群だから、僕が教える事ができたのは”レースカーのフィーリング”位のものだったんだ」

ボルトは今年序盤に開催されたマックコンビルとステフェンセンが運営するZagame Autosportのプログラムにも参加、また10月の第17戦F1アメリカGPでは、ポディウムインタビューアーとスターターを務めた。かつて陸上競技で世界の頂点を極めた男は、レーシングドライバーとしての第二の人生をスタートさせようとしている。

ウサイン・ボルトとキミ・ライコネン
©ScuderiaFerrari / 米国GPにて、ボルトとキミ・ライコネン