角田裕毅「トップ8を狙えるかも」母国凱旋の鈴鹿F1日本GPで今季最高成績を期待
角田裕毅(アルファタウリ)は三重県鈴鹿サーキットを舞台とする母国凱旋のF1第17戦日本GPで、今シーズンの最高成績を塗り替えられるかもしれないとの高い期待を抱いている。
コンストラクターズ選手権最下位からの脱出を目指してアルファタウリは、前戦シンガポールGPに広範なエアロアップグレードを持ち込んだ。
中央部のジオメトリを変更したフロアボディ及びエッジ、サイドウォールのカットアウトを最適化したディフューザーはいずれも、アンダーフロアのダウンフォース強化を目的としており、フロアの変更に合わせてボディーワークにも手が加えられた。また、同じく空力的負荷を増加させるべくリアブレーキドラムとリアビューミラーにも改良が投じられた。
日本在住時代に慣れ親しんだ鈴鹿での週末に先立ち角田裕毅は「シンガポールで導入したアップグレードが上手く機能しているように思うので、ひょっとするとトップ10かトップ8を狙えるかもしれません」と前向きな見通しを示した。
「いずれにしても僕らはもっとポイントを獲得しなければなりませんし、チーム全体がその目標に向かって取り組んでいるところで、それを達成するために誰もが懸命に取り組んでいます」
角田裕毅は今シーズンのこれまでに3度の入賞を果たしているが、いずれも10位と、9位より上位でフィニッシュした事は一度もない。
世界的に類を見ない立体交差の8の字レイアウトを持つ屈指のテクニカルコース、鈴鹿サーキットは僚友の新人リアム・ローソンにとっても、スーパーフォーミュラの今季第3戦で4位フィニッシュを果たした馴染みのある場所で、角田裕毅はチームとして好成績を収めるためのポジティブな材料になると考えている。
「僕が走っていたより上のカテゴリーですし、リアムに鈴鹿での走行経験があるのはチーム全体にとっても良いことだと思います。今週末の鈴鹿を含めるとグランプリ3戦分の経験を積むことになりますし、チームとして素晴らしいパフォーマンスが発揮できると期待しています」と角田裕毅は語る。
イタリアではパワーユニットのトラブルでDNS、そしてシンガポールでは1周目にセルジオ・ペレス(レッドブル)と接触してリタイヤと、過去2戦はこれ以上ない厳しい結末が続いているが、角田裕毅は「僕自身の責任ではないものの、過去2戦は1周すら走る事ができませんでしたが、心機一転、鈴鹿で力強いパフォーマンスを発揮するための準備は整っています」と前向きだ。
その理由のやはり、母国レースという特別な位置づけのイベントである事と知り合いやファンの応援だろう。
「日本に到着してからは、色んなプロモーション・イベントで慌ただしい時間を過ごしていますが、ファンの皆さんから大歓迎を受けていますし、今週末のレースが本当に楽しみですと言いたいところですが、正直に言うと、昨年のレースが終わった時からずっと楽しみにしていました!」と角田裕毅は語る。
「ファンの皆さんからたくさん応援して頂けるという点で、僕にとって他とは全く違う本当に特別な場所であることは間違いないないですし、信じられないほど素晴らしい思い出があるので、またあの場所に戻るのが待ちきれない思いです。僕にとってシーズン最高のイベントになると思います」
「僕は2016年のF4から鈴鹿でレースをしてきました。今週末は当時の知り合いとたくさん会うことになります」
「かつてF4で対戦したドライバーの中には、スーパーフォーミュラやスーパーGTなど日本のプロのレーシングドライバーとして活躍している人達がたくさんいて、今でもよくオンラインゲームをするなど良い関係を築いています。招待したい人はたくさんいるのですが、パドックに連れてこられるのはそのうちの数人だけです」
「なのでレースが終わった後は数日間、日本に滞在して友人たちに会う時間を作るつもりです。レースウイーク中は仕事に集中しなければならないので、その方がいいですしね」
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豪雨により2時間以上に渡る赤旗中断を余儀なくされた昨年大会では、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が後続に26.763秒の大差をつけてポール・トゥ・ウインを飾ると共に、2年連続のドライバーズタイトル獲得を決めた。
2023年のF1日本GPは日本時間9月22日(金)11時30分からのフリー走行1で幕を開ける。予選と決勝を含めた全セッションはDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。