マクラーレン、F1イタリアでの同士討ちに憤慨…ピアストリとノリスに厳格姿勢

チームメイトのオスカー・ピアストリをリードするランド・ノリス(マクラーレン)、2023年9月3日F1イタリアGP決勝レースCourtesy Of McLaren

F1イタリアGPで発生したランド・ノリスとオスカー・ピアストリの接触事故についてチーム代表を務めるアンドレア・ステラは、ドライバーがチームより自身を優先する事はあってはならないとして憤慨した。

両者は51周のレースの大半で7位争いを繰り広げた。多くはフェアな戦いであったが、最初のピットストップが行われた23周目のターン1でそれは起きた。

マクラーレンは当時、ラップをリードしていたピアストリではなく背後のノリスを先にピットインさせた。1周遅れでハードタイヤに交換したピアストリはコース復帰直後のターン1に向けてノリスと横並びとなり、左フロントがノリスの右リアと接触した。

幸いにも両マシンとも大きなダメージを負うことはなく、スチュワードも一件を不問と処理したが、ステラは大いに腹を立てたようだ。

独「AMuS」によると、モンツァでのチームメイト同士の衝突についてステラは「2台のマクラーレンの間で接触があってはならない」として「容認できない」と非難した。

「重要なことは、何を許容するとみなすか、何を許容しないとみなすかという明確な基準を持つことだ」

ステラは「ドライバーにとって、彼ら自身よりチームが重要である事は極めて明確だ」と述べ、チーム全体の利益に反する行動は決して許される事ではないと強調した。

また、「緊急」の対処が必要な問題ではないとしつつも、何が問題だったのかについて事後分析を行う方針を示し、「接触がもし、アンダーカットに対するプレッシャーによるものだとすれば見直すべき点がある」と述べた。

「それはドライバーが自らの主張のためにチームを危険に晒したという事意味する。これは許されることではない」

レビューの焦点となるのは、温まりの悪いハードタイヤを履いていたピアストリとなるようだ。

「ハードタイヤを履いてピットを出る際は常に少しトリッキーだ。オスカーはポジションを維持するために、何処までやれるかを見極めようとしていたのかもしれない」

「だがこれは冷えたタイヤでは予想以上に難しい。この場合、ちょっとした判断ミスと結論付けることができる」

「もちろん我々は彼らにレースさせたいと思っている。私の役割は、それが許されるための原則と明確な基準を彼らに与えることだ」

「一線を越えてはいけないということを彼らは理解する必要がある」


9月3日(日)にモンツァ・サーキットで行われた2023年F1第15戦イタリアGP決勝レースでは、2番グリッドからスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が10連勝を飾った。2位はセルジオ・ペレス(レッドブル)。3位表彰台にはポールシッターのカルロス・サインツが滑り込んだ。

マリーナベイ市街地コースを舞台とする次戦シンガポールGPは9月15日のフリー走行1で幕を開ける。

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