ダミーグリッドに向けて角田裕毅の22号車AT04を押すスクーデリア・アルファタウリのクルー、2023年9月3日(日) F1イタリアGP決勝(モンツァ・サーキット)
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アルファタウリ、角田裕毅を襲ったトラブルの原因を説明…F1イタリアGPでDNS

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F1第15戦イタリアGPのフォーメーションラップで発生した角田裕毅のメカニカルトラブルについて、スクーデリア・アルファタウリの車両パフォーマンス部門のチーフエンジニアを務めるクラウディオ・バレストリはホンダRBPT製パワーユニット(PU)の問題だと説明した。

角田裕毅は11番グリッドに着くべくフォーメーションラップに向かったが、最終パラボリカを前に「ギアボックスかエンジンから変な音」が聞こえた後、パワーを失ったためコース脇にクルマを停めた。今季4度目の入賞に向けたレースは開始を前に終了した。

出走できずに早々にインタビューに応じた角田裕毅は、ギアボックスかエンジンの信頼性に関わるトラブルである可能性を仄めかしつつも「まだ原因は分かっていない」としていたが、PU側の不具合であることが判明した。

角田裕毅のDNSについてバレストリは「フォーメーションラップ中にパワーユニットに問題が生じてコース上で停止したため、ユーキのレースはスタートを迎える前に終わってしまった」と説明した。

角田裕毅はF1イタリアGPに先立ち、今季4基目となるICE(内燃エンジン)、ターボ、MGU-H/K、5基目のエキゾーストを開封したばかりだった。コース上に停車した際、コックピット内には煙が充満していた。

同じPUを搭載するレッドブルにも同様のトラブル発生が懸念されるところだが、英「AUROSPORT」によるとレッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、PUそのものではなくAT04に「固有」の問題だと説明した。

モンツァ・サーキットはラップタイムの77%、全長の80%でアクセル全開というエンジンに厳しいコースだ。レースは当初の予定から20分遅れで3回目のフォーメーションラップが開始され、レース周回数は2周少ない51周へと改められた。

ポールシッターのカルロス・サインツはポジションを守りきれず、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が史上最多となる10連勝を飾った。

角田裕毅のチームメイト、リアム・ローソンはポイント圏内に迫ったが一歩及ばず11位でフィニッシュした。アルファタウリは母国レースを無得点で終えた。

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