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イタリアGP予選を終えたマクラーレン率いるエリック・ブーリエは、フェルナンド・アロンソはストフェル・バンドーンのラップタイムを上回らないように気を使って走行していた事を明らかにした。バンドーンがQ3に進出し10番手となった一方、アロンソはQ2で敗退し13番手に留まった。
アロンソはエンジン交換によって計35グリッド降格処分を受けることが決定しており、例えポールポジションを獲得したとしてもグリッド最後方からのスタートは免れようがなかった。そのためアロンソは、パワーユニットとタイヤをセーブするためにエンジン出力モードを抑え、バンドーンのタイムを上回る事のないように、自らのドライブを調整していた。
ブーリエはチームプレイに徹したアロンソを「更に早く走ることも可能だった」と語りその労を労った。前戦ベルギーGPでは、エンジン交換で後方に沈む事が決定していたバンドーンが、アロンソの予選をサポートしていた。
フェルナンドの予選結果はさほど重要ではない
エリック・ブーリエレーシングディレクター
土曜日のモンツァは混沌としたものになりましたが、チームとドライバーの双方は優れた仕事をしてくれました。それだけに、予選Q3に進出したストフェルにさらに素晴らしいパフォーマンスを与えてやれなかったのは残念です。長時間に渡って遅延したため、コンディションの回復を辛抱強く待たねばならず、非常に難しい状況となりました。とは言え、豪雨の中コースオフなどもせずコース上にとどまりQ2に進出できたのは励みになりました。
ペナルティーによってグリッド降格する事が予め分かっていましたので、ストフェルほどフェルナンドの予選結果は重要ではありませんでした。そのため、Q2では彼をセッションの後半にアタックさせることにしました。インターミディエイトタイヤで堅実な走りを見せてくれましたが、ストフェルのQ3進出のチャンスを妨害しないように気を使っていましたので、更に速く走る事も可能だったと思います。
このような状況の中でチームのために最高の仕事をしてくれたフェルナンドにはお礼を言わねばなりません。ストフェルも素晴らしい走りをしてくれました。雨が小ぶりになると徐々にタイムを縮め出し、最終のフライングアタックでQ3に進むべく全ての力を絞り出しました。
Q3ではさらに雨脚が酷くなりコンディションが悪化しました。ライバル勢は明らかに苦しんでいましたので、ストフェルがびっくりするような好結果を掴み取るチャンスはあったと思います。ただ残念な事にそうはならず、より上のポジションが狙えたであろう最終のアタック中にエンジンパワーを失ってしまい、走行を断念せざるを得ませんでした。
トラブルの原因については調査中ですが、それを差し引いてもストフェルが素晴らしい走りをしてくれたことに変わりはありません。ライバルの順位降格によって明日の決勝では上のポジションからスタートすることになりますが、ストフェルは見事なスタートを切ってレースに挑んでくれることでしょう。
FP3の順位結果と詳細についてはフリー走行3回目の結果とダイジェストを、雨で荒れた予選については予選結果とダイジェストをそれぞれ参照されたい。ドライコンディションが予想される決勝は、日本時間9月3日(日)21時からモンツァ・サーキットにて行われる。