角田6番手も週末初の赤旗事故、マクラーレンが最上位を独占 / F1サウジアラビアGP 2025《FP2》結果と詳報

  • Published:

2025年F1第5戦サウジアラビアGPの金曜2回目のフリー走行(FP2)が現地時間4月18日に行われ、ランド・ノリス(マクラーレン)がトップタイムを記録。2番手には0.163秒差でチームメイトのオスカー・ピアストリが続き、マクラーレンが最上位を独占した。

角田裕毅(レッドブル・レーシング)は6番手タイムをマークしたが、セッション終盤にバリアに接触。今週末最初の赤旗中断を引き起こした。

角田はセッション序盤、ミディアムタイヤでの計測ラップにおいて僚友マックス・フェルスタッペンを0.183秒上回るなど好調を見せたが、ソフトタイヤでのアタックでは1回目のラップを途中で中止。2回目のアタックではフェルスタッペンから0.416秒遅れの6番手にとどまった。

残り10分を切った時点で、角田はミディアムタイヤを装着してロングランを行っていたが、最終ターン27でイン側のバリアに左フロントが僅かに接触。これにより操舵を失い、アウト側のバリアに右フロントから衝突した。

幸いにもドライバーに大きな怪我はなかったが、サスペンションが折れるなど車体はダメージを負い、角田は無線でチームに謝罪の意を伝えた。このアクシデントにより、セッションは赤旗中断となり、再開後は、恒例のスタート練習の時間のみが残される形となった。

なお角田がクラッシュする前には、アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)も同じ最終コーナー出口でウォールに接触し、急遽ピットに呼び戻される場面があった。

一方、FP1でのレッドブルによるセットアップ上の「過激」な試みが一定程度功を奏したか、フェルスタッペンは首位ノリスに0.280秒差の3番手でセッションを終えた。

前戦日本GPで投入された新型フロアの真価が問われるフェラーリは、シャルル・ルクレールが4番手につけた一方、ルイス・ハミルトンは13番手に沈み、課題を多さを感じさせた。

なおハミルトンは、アレックス・アルボン(ウィリアムズ)の走行を妨害した疑いがあるとしてスチュワードの調査対象となったが、最終的に不問とされた。残り48分、回避行動を余儀なくされたアルボンは「危険だ」と無線で不満を示し、さらに激しい言葉を口にした。

ウィリアムズはFP1の好調を維持。カルロス・サインツが5番手、アルボンが10番手と、中団チームの中で唯一、2台揃ってトップ10圏内につけた。

FP1でタイムシートのトップに立ったピエール・ガスリー(アルピーヌ)は、ポジション的には後退したものの8番手と、引き続きA525のポテンシャルを感じさせる走りを披露した。一方でチームメイトのジャック・ドゥーハンは17番手でセッションを終えた。

ガブリエル・ボルトレート(ザウバー)は、燃料漏れのトラブルにより欠場を強いられた。FP2は予選および決勝と同じ時間帯に実施される唯一のプラクティスであり、この60分間を失ったことは、チーム以上にルーキーであるボルトレートにとって大きな痛手となった。

ボルトレートの欠場により、チームのプログラムを一手に背負うこととなったニコ・ヒュルケンベルグは9番手タイムでセッションを締めくくった。

ジェッダ市街地コースの常だが、フライングラップに際してはコース上が大混雑。フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)は「このラップで26台抜いたぞ。コース上には20台しかいないのに!」と皮肉を交えてコメントした。もっとも、ボルトレートが欠場していたため、実際に走行していたのは19台だった。

アロンソは15番手、チームメイトのランス・ストロールは18番手と、アストンマーチンは依然として厳しい状況にあることをうかがわせた。ハースも同様にオリバー・ベアマンが16番手、エステバン・オコンが19番手最下位と、目立った走りはみられなかった。

レーシング・ブルズ勢は、アイザック・ハジャーがトップ10まで0.086秒差の12番手を刻み、リアム・ローソンが14番手に続いた。


3回目のフリー走行は、日本時間4月19日(土)22時30分から1時間の日程で開催される。セッションの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

2025年F1第5戦サウジアラビアGPフリー走行2(FP2)リザルト

Pos No Driver Team Time Gap Laps
1 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:28.267 19
2 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン・メルセデス 1:28.430 +0.163 20
3 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダRBPT 1:28.547 +0.280 21
4 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:28.749 +0.482 20
5 55 カルロス・サインツ ウィリアムズ・メルセデス 1:28.942 +0.675 22
6 22 角田裕毅 レッドブル・ホンダRBPT 1:28.963 +0.696 19
7 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:28.973 +0.706 19
8 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ・ルノー 1:29.106 +0.839 20
9 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ザウバー・フェラーリ 1:29.193 +0.926 19
10 23 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 1:29.220 +0.953 21
11 12 アンドレア・キミ・アントネッリ メルセデス 1:29.242 +0.975 16
12 6 アイザック・ハジャー レーシングブルズ・ホンダRBPT 1:29.306 +1.039 17
13 44 ルイス・ハミルトン フェラーリ 1:29.371 +1.104 21
14 30 リアム・ローソン レーシングブルズ・ホンダRBPT 1:29.488 +1.221 20
15 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーチン・メルセデス 1:29.662 +1.395 16
16 87 オリバー・ベアマン ハース・フェラーリ 1:29.754 +1.487 17
17 7 ジャック・ドゥーハン アルピーヌ・ルノー 1:29.912 +1.645 19
18 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:30.007 +1.740 16
19 31 エステバン・オコン ハース・フェラーリ 1:30.019 +1.752 20

コンディション

天気晴れ
気温28℃
路面温度37℃

セッション概要

グランプリ名 F1サウジアラビアGP
セッション種別 フリー走行2
セッション開始日時

サーキット

名称 ジェッダ市街地コース
設立 2021年
全長 6175m
コーナー数 27
周回方向 反時計回り

F1サウジアラビアGP特集