ガレージからピットに出るスクーデリア・フェラーリのセバスチャン・ベッテル、2020年F1ポルトガルGPにて
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僚友に大差で破れ続けるセバスチャン・ベッテル、フェラーリはルクレールと同じ仕様のマシンを与えているのか?

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スクーデリア・フェラーリは、シャルル・ルクレールと同じスペックのマシンをセバスチャン・ベッテルに与えているのだろうか? 厳しいシーズンを過ごす4度のF1ワールドチャンピオンは、予選・決勝共にペースという点でチームメイトに大きく劣っている。

アルガルベ・サーキットで行われた第12戦ポルトガルGP予選での両者のギャップはコンマ5秒以上に達し、ベッテルはルクレールについて「別次元にいるようだ」と語った。また日曜のレースでは、ルクレールが4位入賞を飾った一方、ベッテルは周回遅れの10位に終わった。こうした状況は今季初めてではなく、無観客レースと同じ位に2020年シーズンの見慣れた光景の1つとなっている。

耳にイヤホンを差すスクーデリア・フェラーリのセバスチャン・ベッテル、2020年F1ポルトガルGPにて
セバスチャン・ベッテル、2020年F1ポルトガルGPにて / © Ferrari S.p.A.

この日の結果によって両者のポイント差は更に拡大した。ルクレールが計75ポイントでドライバーズランキング4位につける一方、ベッテルは18ポイントの13位と、その差は優勝2回分以上に相当する57ポイントに達した。18ポイントという得点は、来季シートが危ぶまれているアルファタウリ・ホンダのダニール・クビアトより4ポイント高いに過ぎない。

これほどの差があると、2人が駆るSF1000は本当に同一仕様なのだろうか?との陰謀論が台頭するものだが、ベッテルは「僕としては同じマシンだと信じなきゃならないと思ってる。僕は僕の周りにいる皆やガレージの連中を信頼している」と語る。

「仕事に取り組む以外にそこから抜け出す方法はない。チームと協力して最大限に努力していくつもりだし、来週はもっと良い場所にいられる事を願ってる」

マッティア・ビノット代表も「セブとシャルルのマシンは間違いなく同じだ」と述べ、同一仕様であると断じた。

なおベッテルは、母国メディアとのインタビューの中で「一体どこでタイムを失っているのか?僕はシーズンを通してずっと口を閉ざしてきた。馬鹿な人間には理解できないかもしれないけど、僕は馬鹿なのだろうか?どうだろうね。運良く限界まで攻める事が出来ても良さそうなものだけど、一度もそんな事はないし、例えそうなったとしても、かなり苦労するだろう。その点、もう一方のガレージではずっと容易くそうなっているように見える」とも述べている。

母国独のRTLのインタビューに答えるスクーデリア・フェラーリのセバスチャン・ベッテル、2020年F1ポルトガルGP
母国ドイツRTLのインタビューに答えるベッテル / © Ferrari S.p.A.

では、SF1000の車両特性がベッテル向きではなくルクレール向きという事なのだろうか? ベッテルはこうした見方を否定し、自身とルクレールが感じているグリップレベルに差があるようだ、との見解を示した。

「長い間レースをしてきたけど、自分の思い通りに動いてくれるクルマもあれば、そうじゃないものもある。でもそれとは関係なく、僕はできるだけ早くこのマシンに適応しようとトライしている。とは言え、これは毎シーズンの事であって、今季に限った事じゃない」

「要は、どの位のグリップ感があり、その内のどの位を使っているのかという感覚にあるんだ。シャルルは僕が感じていない感覚を掴んでいるように思う。どういう理由でそうなのかはさておき、僕が彼のようにグリップを感じられておらず、彼ほど速く走れていないのは明らかだ」

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