Indycar 第5戦インディカーGPを走る佐藤琢磨
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インディカー 第5戦インディカーGP:佐藤琢磨 2戦連続のトップ10でインディ500連覇に弾み「悪くない結果」

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世界最大のレースイベントであるインディアナポリス500の前哨戦、第5戦インディカーGPが現地5月12日、日本時間13日(日)早朝に行われ、ポール・シッターのウィル・パワー(Penske)が2年連続のポールトゥウィンを果たした。

2番手にはスコット・ディクソン(Chip Ganassi)、3番手にはロバート・ウィッケンズ(Schmidt Peterson)が続いた。レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの佐藤琢磨は10位でチェッカーを受け、前戦アラバマGPの8位に続いて今季2度目のトップ10フィニッシュを果たし、自身2度目のインディ500制覇に向けて弾みをつけた。

インディカーGPの舞台は、インディ500が開催される全長2.5マイルのインディアナポリスモータースピードウェイの一部分を使ったロードコース。途中70周目前後に軽い雨粒はあったものの、最後までドライコンディションに恵まれた。

Indycar 第5戦インディカーGPで表彰台に上がったウィル・パワー、スコット・ディクソン、ロバート・ウィッケンズ
© Honda、表彰台に上がったパワー、ディクソン、ウィッケンズ

オープニングラップ、11番グリッドスタートの佐藤琢磨は、コントロールを失ったスペンサー・ピゴット(Ed Carpenter)からの接触を受け21番手まで後退。複数台が接触するなどして早々にフルコースイエローとなった。責任を問われたピゴットにはドライブスルーペナルティが課せられた。

「レース開始早々、多分3台か4台ぐらいを抜い抜き、良いスタートが切れました」と琢磨。「ところが、ターン4でサイドバイサイドになったピゴットが、次のシケインで縁石に乗り上げてジャンプしてきて…横から体当たりを受けてしまいました。このアクシデントによって最後尾近くにまで落ちましたが、あれがなければ7番手くらいまではポジションを上げられたはずです」

後方からの巻き返しを狙う琢磨は、段階的にポジションを上げていったものの、第二スティントで履いたブラックタイヤの著しいペース不足のために、再び最後尾付近にまで押し戻された。

「その後ブラックタイヤを履いてからは苦しかったです。ちょっとミステイクと言うか、タイヤが噛み合わなくてかなり後退してしまいました。ブラックでのペースは大体みんな1.5秒位の落ちだったと思うんですけど、僕は2.5秒とか3秒近くも遅くなってしまって、あの時が一番つらかったです」

56周目、4番手を走行していたジョセフ・ニューガーデン(Penske)が3番手セバスチャン・ブルデーに(Dale Coyne)仕掛け単独スピン。2度目のフルイエローで全車一斉にピットインへと動いた。琢磨はレッドタイヤに履き替え18番手でコースに戻った。

ギャップが整理された残り24周のところでリスタート。燃料ギリギリの際どい周回数故に、各車燃料セーブを強いられて、チェッカーフラッグまで我慢のレースが続いた。

「再びレッドタイヤを装着したレース終盤は、ハードに闘って順位を取り戻して行くことができました。今日、自分たちの置かれた状況を考えれば、10位は決して悪くない結果です。2台が揃ってトップ10でゴールできたのは、チームにとってはいいことだと思います」

インディカー第5戦インディカーGP順位結果

Pos. Driver GAP
1 ウィル・パワー
2 スコット・ディクソン 2.2443
3 ロバート・ウィッケンズ 8.1621
4 セバスチャン・ブルデー 8.7293
5 アレキサンダー・ロッシ 11.7462
6 エリオ・カストロネベス 14.3860
7 ジョームズ・ヒンチクリフ 15.3368
8 シモン・パジェノー 17.2354
9 グラハム・レイホール 18.0987
10 佐藤琢磨 23.1137
11 ジョセフ・ニューガーデン 24.2632
12 ザカリー・クレマン・デ・メロ 30.0421
13 マルコ・アンドレッティ 37.4374
14 トニー・カナーン 41.3456
15 スペンサー・ピゴット 41.6927
16 マックス・チルトン 42.8434
17 ギャビー・チャベス 45.0983
18 ライアン・ハンターレイ 53.1086
19 カイル・カイザー 58.1755
20 チャーリー・キンボール 1:11.7538
21 マティアス・レイスト 1:17.9918
22 エド・ジョーンズ – 1Lap
23 ザック・ビーチ – 1Lap
24 ジャック・ハーベイ – 2Lap