2018年開幕戦セントピーターズバーグでのレース
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【動画】インディカー、開幕戦で驚異366回ものオーバーテイクを記録!F1の16倍に相当する新記録を樹立

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2018年インディカー開幕セントピーターズバーグGPでは、1レース中になんと366回ものオーバーテイクが記録された。これはインディカーが2008年に記録した323回の記録を打ち破る新記録であり、F1のそれを大きく上回る。

今シーズンのインディカーには、オーバーテイク回数を増加させるべく、全車共通のエアロパッケージが導入された。追い抜きの阻害要因となるマシン後方への乱流を削減しつつ、総ダウンフォース量は2割近く下げられた。

新たなインディカーマシン初の実戦となった3月11日のフロリダのレースでは、完全なドライコンディションにも関わらずマシンコントロールを失うドライバーが多発、計8回ものイエローコーションが出され、最後の2周でラップリーダーが入れ替われるなど、息つく暇もない大波乱のレースとなった。

最後尾スタートから2位表彰台に上り詰めた佐藤琢磨のチームメイト、グラハム・レイホールは、ダラーラ製シャシーDW12と低ダウンフォース仕様のユニバーサルエアロキットの組み合わせは、ドライバーに大きな試練を与えたと言う。

「これまでにドライブした事のあるどんなマシンよりも難しい車だ」とレイホール。「スピードを引き出すのは難しいのに、ミスをしてしくじるのは簡単なんだ。ウインドウはめちゃくちゃ狭くて、一旦スナップしてしまうとそのまま突っ込んでいってしまう。見てのとおりだよ。みんな凄い数のトラブルに見舞われてただろ?」

2017年にF1で記録されたオーバーテイク回数はシーズン全体で435回、一レース辺りに換算すると僅かに22回程。セントピーターズバーグのグリッドに並んだのは全24台、対して2017年のF1にエントリーしたのは全20台と、単純比較することは難しいものの、それを差し引いてもF1の16倍という驚異的なオーバーテイクが繰り広げられた計算となる。

マシンのワイド&ロー化と幅広タイヤの導入によってラップタイムは大幅に上昇したにも関わらず、昨年のF1でのオーバーテイク回数は一昨年と比較して半分近くにまで低下した。レギュレーションに大きな変更がない中、今季のフォーミュラ1はフェンにスリル溢れる白熱のレースを提供できるだろうか?

開幕セントピーターズバーグの決勝レースの模様は、30分に凝縮された以下のハイライト動画で視聴できる。