ホンダF1の副テクニカルディレクターを務める本橋正充
copyright Honda

ホンダF1、パワーユニットの設定最適化を実施「PUに対する理解を進めたい」F1バーレーンテスト《初日》

  • Published: Updated:

F1バーレーンテストが4月2日に開幕を迎え、ホンダ製パワーユニット搭載する3台のF1マシンが走行を行った。中東では過去に何度もレースが行われてきたが、ウェットでの走行は殆どなかった。だが、テスト初日はその珍しい雨に見舞われ、想定外に時間をロスした。

各チームはピレリに対して雨用タイヤをリクエストしておらず、ハーフウェットの状態でも走行ができない状況が続いた。その結果、ホンダエンジン勢を含めた全てのチームが、貴重な走行時間を4時間半も失う事となった。

「初日の今日はバーレーンではきわめて珍しい雨に悩まされ、多くの走行時間を失ってしまいました。その点では残念な一日だったと感じています」と語るのは、ホンダF1の副テクニカルディレクターを務める本橋正充だ。「もう1日走行機会がありますので、明日は出来るだけ多くのプログラムを重ね、実りあるテストにできればと考えています」

チャンピオンシップはまだ2戦を終えたのみ。残り19戦という長いシーズンを戦い抜くためには、ホンダのパワーユニットのパフォーマンス向上が欠かせない。ホンダは何を目的として今回のテストに参加しているのだろうか?本橋副テクニカルディレクターは次のように説明する。

「開幕戦とバーレーンGPの2戦を走り、すでに多くのデータを蓄積してきましたが、ベンチでは得られないデータもあり、今回のテストでパワーユニットに関する理解を進めていきたいと考えています」

「テストでは過去2レースの中で気付いたことや発見したことを改めて確認し、今後のレースに向けてセットアップの最適化に取り組んでいきます。具体的には、PUを制御する上でのパラメータ(設定値)について、通常のレース週末よりも変化幅を大きくして走行し、挙動や特性を確認していくプログラムなどを進めていきます」

スクーデリア・トロロッソは通常のテストに加えて、2020年に向けたピレリのタイヤ開発テストに協力するため2台のSTR14を投入。アレックス・アルボンはチームのテストを担当し71周を走行。5番手タイムを記録した。タイヤテストを担当したダニール・クビアトは45周を周回し、14番手となる参考タイムを残した。

その一方で、通常のテストのみで1台のみの走行となったアストンマーチン・レッドブルは、マックス・フェルスタッペンがRB15のステアリングを握り62周を走破。テストとは言え、全15人のドライバー中でのトップタイムを記録した。

テスト2日目の明日は、レッドブルのジュニアドライバーで、今年日本のスーパーフォーミュラにフル参戦するダン・ティクタムがレッドブルの走行を担当。トロロッソ側は初日と同じラインナップを継続する。