笑顔のフェルナンド・アロンソ、2018年F1オーストリアGP決勝レース前のピットにて
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ホンダ エンジン大躍進…2年前のアロンソにこの事を伝えたらあざ笑ったはず、と元F1ドライバー

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ホンダはマクラーレンとの暗黒の3シーズンに終止符を打った後、エンジンサプライヤーとして飛躍的な成長を遂げており、それは、ブラジルGP最終周で勃発したドラッグレースでのメルセデスに対する勝利によって鮮明となった。

提携先を失い撤退か?とまで騒がれたのは僅か2年前。元F1ドライバーのジョリオン・パーマーは、ホンダのこの目覚ましい進歩を2年前のフェルナンド・アロンソに伝えたとしたら、馬鹿にしてあざ笑ったはずだと考えている。

インテルラゴスでのレースは実にエキサイティングだった。ラスト2周というところで、2番手を走行していたアレックス・アルボンが、ルイス・ハミルトンに脇腹を刺されてスピン。ホンダ1-2フィニッシュの可能性は消滅したかに思われた。

だが、混乱を横目にピエール・ガスリーが2位に浮上。ファイナルラップでのハミルトンとの壮絶な争いを1000分の62秒差で制し、マックス・フェルスタッペンに次ぐ2位でチェッカーフラッグを受け、自身初の表彰台を獲得するとともに、ホンダに28年ぶりの1-2フィニッシュをプレゼントした。

1000分の62秒差でルイス・ハミルトンを抑えてチェッカーフラッグを受けるトロロッソ・ホンダのピエール・ガスリー、2019年F1ブラジルGPにて
© Getty Images / Red Bull Content Pool、ハミルトンを抑えてチェッカーフラッグを受けるガスリー

これにより、トロロッソはドイツGPでのダニエル・クビアトの3位に続いて、チーム創設以来初となるシーズン2度のポディウムを獲得。エンジンパートナーであるホンダの躍進を強く印象づけた。

今やすっかり人気コラムニストとしての立場を確立したジョリオン・パーマーは、BBCへの寄稿の中で「ホンダは1-2を獲得しただけでなく、エンジンメーカーにとってこれ以上ない最高の形での2位を獲得した。彼らは、このサーキットで支配的な地位を築いていたメルセデス・パワーを相手に、ドラッグレースで打ち勝ったのだ」と語り、次のように続けた。

「ガスリーは、ジュンカオン・コーナー(ターン12)からフィニッシュラインまでのエンジン全開のスプリントレースで、ハミルトン優位のオッズをひっくり返して、F1初の表彰台を獲得。それによって、ホンダが戦える事を示した」

「特にホンダにとっては、非常に喜ばしい瞬間だった事だろう。マクラーレンとの共闘時代、悲惨な予選結果に終わったにもかかわらず、フェルナンド・アロンソとジェンソン・バトンがそれを茶化すかのように、皮肉にもポディウムに上がったのは僅か4年前の事だった」

ブラジルGPの表彰台に上がるフェルナンド・アロンソとジェンソン・バトン、2017年
© Formula1、2015年のブラジルGP予選では、フェルナンド・アロンソがエンジントラブルでノータイム。ジェンソン・バトンは18番手タイムに終わり、Q1終了後に2人揃って表彰台に上がる”悪ふざけ”をした

「実際、2015年シーズンのホンダは貧弱だった。彼らは数多くの批判にさらされたが、信頼性不足とパフォーマンスの欠如は誰の目から見ても明らかだった。あれから4年、ホンダはあの時と同じ表彰台に、皮肉ではなく純粋な熱狂と共に、2人のドライバーを立たせてみせた。劇的な逆転だ」

「ホンダは、アロンソ・マクラーレン時代に泥沼の中に引きずり込まれたが、昨年トロ・ロッソとチームを組んで以来、2019年の今年はレッドブルとタッグを組み、著しくパフォーマンスを改善させている」

「仮に、2017年末にマクラーレンが日本のエンジンメーカーと決別した時に、アロンソにこの事を伝えたとしたら、彼は面と向かって笑い飛ばしあざ笑った事だろう」

「2020年までレギュレーションが安定しているため、来季はシーズンを通して、レッドブルが挑戦しうるあらゆるチャンスがあるはずだ」