角田裕毅「いい勉強になった」苛立ちと失望、リカルドに及ばず初の4連続Q1敗退…ペース活かして挽回へ
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17番手でQ1敗退を喫したF1第12戦ハンガリー公式予選を終えて角田裕毅(アルファタウリ)は、今後に向けて得るものがあったとしつつも、最終ラップで自己ベストを更新できず0.013秒差でQ2を逃した事に苛立ちを募らせた。
クルマから降りる際、ヘッドレストを乱暴に投げ置くなどフラストレーションをあらわにした角田裕毅は「難しい予選でした。Q1敗退はあまり褒められたものではありません。厳しい結果だと思いますし、ガッカリしています」と振り返った。
「タイムを更新できずQ2進出を逃し、望んでいた順位で終えることができず残念です。ペースはありましたし、新しいリアウイングで一歩前進したと感じていますが、まとめ上げてパフォーマンスを絞り出すことができませんでした」
「今後に向けて良い勉強になりましたが、自分のペースを最大限に発揮するチャンスを逃してしまい本当に苛立たしいです」
4戦連続でQ1敗退を喫したのは角田裕毅にとってこれが初めての事だった。
角田裕毅とダニエル・リカルドの予選パフォーマンス対決の第一弾は、1000分の13秒という僅差ながらも復帰初戦のベテランドライバーに軍配が上がった。リカルドは15番手ギリギリでQ1突破を果たすと、ミディアムタイヤ縛りのQ2で13番手をマークした。
角田裕毅は初日FP2で4番手タイムを刻み、同じAT04に乗るリカルドにコンマ4秒差をつけたが、2日目以降は一転。最終プラクティスではコンマ3秒差で後塵を拝し、予選でも8度のグランプリウィナーを上回ることができなかった。
AT04の最大の課題はコーナーへのエントリー時に不安定となるリアエンドにあるとされるため効果はリアウイングの方が大きいだろうが、ギャップが僅かであるだけに、角田裕毅がアップグレード版のフロントウイングを使用していた場合、結果がどう変わっていたのかは興味深いところだ。
アルファタウリは今回、前後ウイングに加えてフロアとノーズを含むアップグレードを投入したものの、角田裕毅はFP1の事故で1セットしかない新型フロントウイングを破損した。
不本意な結果に終わった事は確かだろうが、それでも重要なのは予選ではなく決勝だ。
車両パフォーマンス部門のチーフエンジニアを務めるクラウディオ・バレストリは「楽なレースにはならないだろう」と慎重だが、ロングランペースは悪くないとして角田裕毅は巻き返しを誓う。
「新しく導入されたタイヤ・アロケーションは楽しくもあり、チャレンジでもありました。おかげでプラクティスは大変でしたが、明日のレースへの影響はありません」
「プラクティスでのロングランを踏まえるとレースペースは問題なさそうなので、これを最大限に引き出して、できるだけ順位を上げていければと思っています」
2023年F1ハンガリーGP予選ではルイス・ハミルトン(メルセデス)が2年ぶりにポールポジションを獲得し、2番手にマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3番手にランド・ノリス(マクラーレン)が続く結果となった。
決勝レースは日本時間7月23日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周4381mのハンガロリンクを70周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。