無料あり!2024年版の「F1視聴方法」DAZNとフジテレビを料金・プランで徹底比較

表彰台セレモニーに群がるフェラーリの熱狂的ファン「ティフォン」と煙幕、2022年9月11日F1イタリアGPCourtesy Of Ferrari S.p.A.

今年のF1はどうすれば見られるの?最もお得な視聴方法はどれ?とお困りのファンのために、角田裕毅が参戦する2024年シーズンのFIA-F1世界選手権の視聴方法を金額やサービス内容の比較を通して以下にまとめる。

日本では地上波やBSでの無料生放送は行われない(2011年で終了)。F1公式ライブ配信「F1 TV PRO」も日本対象外で、YouTubeやTwitchでの配信もない。録画ハイライトに限り、F1公式YouTubeチャンネルで無料配信されている。

F1放送/配信契約を持つのは「DAZN(ダ・ゾーン)」と「フジテレビNEXTライブ・プレミアム」の2つ有料サービスのみ。各々が幾つかのチャネルを持っており、全部で11の選択肢がある。いずれも全24戦オールセッションを完全生中継・生配信する。

なお、スカパーで「フジテレビNEXTライブ・プレミアム」を契約すると加入月に限り無料で視聴する事ができる。

2024年F1の開催概要と次戦スケジュール

Courtesy Of Red Bull Content Pool

スタート直後のメインストレートの様子、2023年4月29日F1アゼルバイジャンGPスプリント

2024年は史上最多となる全24戦が予定される。3週連続開催は3回、そして2週連続開催は5回という過密スケジュールだ。中東、アジアを経て本拠ヨーロッパを転戦した後、シーズン後半はアメリカ大陸へと飛び、12月に再び中東へと戻り、12月8日のアブダビGPで閉幕する。

F1ラスベガスGP開催スケジュール
セッション日時結果
FP1 / 現地 21日 18:30TBA
FP2 / 現地 21日 22:00TBA
FP3 / 現地 22日 18:30TBA
予選 / 現地 22日 22:00TBA
決勝 / 現地 23日 22:00TBA

F1ラスベガスGP特集ページ

「フジテレビNEXT」と「フジテレビNEXTsmart」はフリー走行・予選開始時刻の10分前、決勝開始時刻の50分前から生放送する。「DAZN」は概ね決勝の50分前、その他セッションは開始時刻よりライブ配信するDAZN番組表

各グランプリのテレビ観戦ガイドはF1テレビ放送スケジュールを、開催スケジュールについてはF1カレンダーを参照されたい。

放送サービス比較表

F1放送チャンネルは「DAZN」と「フジテレビNEXTライブ・プレミアム」の2つとなるが、後者のネット配信サービスである「フジテレビNEXTsmart」は「フジテレビNEXTライブ・プレミアム」とは詳細がやや異なるため、まずはこれら3つの特徴をまとめる。以下金額は全て税込。

本家DAZN フジテレビ
NEXT
フジテレビ
NEXTsmart
チャネル ネット配信 テレビCS放送 ネット配信
月額料金 2,666~4,200円 2,409円 1,980円
初回費用 0円 0円 0円
無料お試し 加入月
見逃し配信 再放送有
放送対象 全セッション 全セッション 全セッション
録画 不可 不可
必要環境 スマホ等のネット端末 TV、アンテナ、チューナー スマホ等のネット端末
特徴 多コンテンツ
4画面表示
安心確実 安価
注意 遅延障害 要アンテナ 見逃し×

各々のサービスの特徴と注意点、そして金額を以下に詳しく見ていく。

1:DAZN(ダゾーン)

スポーツ専門のストリーミング配信サービス「DAZN」は2016年ドイツGPよりF1配信を開始。視聴プラン「スタンダード・プラン」を通して少なくとも2025年末までF1を配信する。「DAZN Baseball」という視聴可能なコンテンツを野球に限定したプラン(2,300円/月)はあるが、モータースポーツ専用のプランはない。

特徴

スマホ・PC・タブレットの他、スマートテレビやPlayStation、XBoxなど、様々なデバイスで場所を選ばず視聴できる。アンテナ設置などの別途費用は不要で、とにかく気軽に視聴できるのが魅力だ。

多彩なコンテンツ

レース週末だけでなく、シーズン中の毎週水曜日には「WEDNESDAY F1 TIME」を配信。見所や勝負を分けたポイントなど、レース前、レース後にも楽しめるコンテンツを届ける。モータースポーツとしては他に以下のカテゴリーが2025年末まで配信される予定だ。

  • FIA-F2選手権
  • FIA-F3選手権

この他にも、MotoGPのマルク・マルケスの特集番組やF1を世界的人気スポーツに押し上げたバーニー・エクレストンのドキュメンタリー「Lucky!」等の海外ドキュメンタリーや、ポルシェ・スーパーカップなどが配信されている。

モータスポーツ以外にもサッカー(明治安田生命Jリーグ、ラ・リーガ、セリエA、AFCアジアカップ等)やプロ野球(広島戦およびその他一部を除く)、全米オープンなどのゴルフ、テニス、ボクシング、総合格闘技など幅広いコンテンツを備える。これらのファンにとってはDAZN一択だろう。

DAZNを試してみる

4画面表示「F1 ZONE」

機能面での一番の特徴は、画面を4分割して様々なデータを表示する「F1 ZONE」。インターネット配信ならではの強みを活かした配信形態と言える。表示される4つのデータは以下の通り。

  • 国際映像
  • オンボードカメラ
  • 順位やタイム差が分かるライブタイミング
  • ドライバー紹介や予選順位などの追加情報

料金体系

以下のように契約窓口とプランによって料金が異なる。

窓口 プラン 料金 月額換算
本家DAZN 月額プラン 4,200円/月 4,200円
年間プラン(月々払) 3,200円/月 3,200円
年間プラン(一括払) 32,000円/年 2,666円
DMM DMM × DAZNホーダイ 3,480円/月 3,480円
docomo DAZN for docomo 4,200円/月 4,200円
povo DAZN使い放題パック 1,145円/7日間 4,907円
Amazon Prime Videoチャンネル 4,200円/月 4,200円
ABEMA 月額プラン 4,200円/月 4,200円
年間プラン 32,000円/年 2,666円

このように9種類のプランがあるわけだが、選択肢となり得るのは3つだ。

年間を通して視聴するのであれば、8ヶ月分の料金で12ヶ月視聴できる月額換算2,666円の「年間プラン(一括払い)」が支払金額的には最も安くお得。「DMMプレミアム」の膨大なコンテンツが利用できるという点で「DMM × DAZNホーダイ」は他にはない魅力があり、各種特典を利用すると実質2,916円の「DAZN for docomo」も検討の余地がある。

なお同一IPアドレスであれば2つのデバイス、あるいはブラウザで同時視聴する事ができるが、遠隔地などのIPアドレスが異なる場合は同時に視聴する事ができない。ただし980円/月で同時視聴可能なストリーム数1つを追加できる(DAZN for docomo、PPV、NFL Game Pass、Courtside 1891を除く)。

本家DAZN

2024年のF1は3月から12月の10ヶ月間に渡って開催されるため、この期間だけ月額プランに加入する手もあるが、それでも「年間プラン(一括払い)」が最も安い。「年間プラン(月々払い)」は12ヶ月分を分割で支払う契約で、一括払いと比べると年に6,400円のコスト高。一度に全額を払うのが懐に厳しいという方以外にメリットはない。

DAZNは2022年2月23日と2023年2月14日、そして2024年2月14日の3度に渡って値上げを行っており、そのたびに月額プランが割高に、「年間プラン(一括払い)」がリーズナブルになっている。

支払い方法としては各種クレジットカードやデビットカード(VISA、MasterCard、JCB、AMERICAN EXPRESS、Diners Club)、PAYPAL、DAZNプリペイドカード、モバイルキャリア/アプリ決済等に対応する。

支払い方法による制限はあるものの、最大6ヶ月間に渡ってサービスを一時停止とする機能も用意されている。あらかじめ設定された利用再開日に自動的に再開するもので、一時停止期間中には料金が発生しない。

本家DAZN

DMM × DAZNホーダイ

「DMM × DAZNホーダイ」は月額3,480円で「DMMプレミアム」と「DAZNスタンダード」の全てのコンテンツを利用できるお得なプランだ。通常、両サービスを別々に契約すると月額4,750円がかかる。つまり月々1,270円分お得というわけだ。

DMMプレミアム」では、17万本以上が配信されている動画サービス「DMM TV」が見放題で、「FANZA TV」の約2000作品が視聴できるほか、「DMMブックス」では限定コンテンツを閲覧できる。また限定クーポンも配信される。

年間契約はお断りという方には、金額・内容共に「DMM × DAZNホーダイ」をおすすめする。

DMM × DAZNホーダイ

DAZN for docomo

ドコモが窓口の「DAZN for docomo」は月額料金が本家と同じ4,200円だが、以下に該当する場合、条件次第で最大1,284円引きの実質2,916円となる。

特典 条件
764ptのdポイント還元 eximo・ahamo・ギガホ契約者かつdポイントクラブ会員
300ptのdポイント還元
  • ドコモと5G・Xi・FOMAサービス契約約款に基づく回線契約者(ahamo除く)
  • 回線をdカードGOLDの利用携帯電話番号として指定
  • 回線利用料をdカードGOLDで支払う
  • dカードGOLDの契約者がdポイントクラブ会員
220円割引 LeminoプレミアムまたはひかりTVとのセット契約

更に、上記に加えてドコモスポーツくじの利用登録で毎月500円分のクーポンが抽選で当たる。

本家と異なるのは料金の対象期間だ。公式は申込日を起算として計算が行われるが、「DAZN for docomo」の場合は契約日・解約日にかかわらず、毎月1日から末日までの1か月分の料金が請求される。

DAZN for docomo

povo DAZN使い放題パック

KDDIの格安プラン「povo」ユーザーであれば、7日間1,145円で提供されている「DAZN使い放題パック」を使うという手もある。

とは言え、2024年シーズンは10ヶ月に渡って24戦が行われるため、1,145 × 24 = 27,480円となり、それなりに高額で、倍近い期間に渡って自由に視聴できるDAZN本家の年間プラン(一括払) 32,000円が見えてくる。

ABEMA de DAZN

サイバーエージェントとテレビ朝日が出資する「ABEMA」でもDAZNのF1コンテンツが視聴できる「ABEMA de DAZN」が2024年2月23日にサービスを開始する。

ただしDAZNの全てのコンテンツが視聴できるわけではなく、価格も月額4,200円、年額32,000円と、敢えて積極的に「ABEMA de DAZN」を選ぶ理由は見当たらない。

Amazon Prime Videoチャンネル

プランは月額4,200円の一つのみ。こちらも敢えて積極的に「Amazon Prime Videoチャンネル」を選ぶ理由は見当たらない。

実況・解説

海外発のサービスだがF1の実況・解説は全て日本語。元F1ドライバーの中野信治氏やモータースポーツジャーナリストの小倉茂徳氏らが解説を担当し、実況はスーパーフォーミュラやSUPER GTなどJ SPORTSでもお馴染みのサッシャ氏らが務める。解説は平易で、モータースポーツ初心者向けな印象だ。

見逃し配信

基本的にレース後1週間程度は見逃し配信があるため、万が一リアルタイムで視聴出来なくとも安心。F1は世界各国で行われるため深夜や早朝にレースが行われる事も少なくなく、その意味でも見逃し配信は有り難い。

注意点

ストリーミングサービスの宿命であるが、回線状況やデバイス性能等によって遅延などの障害が発生する可能性がある。類似のF1ネット配信サービス元祖「Formula 1 on ZUME」は許容できない遅延・障害ぶりで視聴者の不評を買ったものの、後発のDAZNは精力的に対策を施じており、遅延の程度を示す”リバッファリング率”はフルシーズンを初めて放送した年の半年間で1.2%から0.2%まで低減。最近は目立った遅延はない。

パナソニックのビエラやSonyのブラビア等に代表されるスマートテレビの他、「Apple TV」や「Chromecast」や「Amazon Fire TV」に対応しているため、これを別途購入することで、自宅のテレビ画面でDAZNを楽しむことも出来る。

2:フジテレビNEXTライブ・プレミアム

特徴

F1放送の老舗、フジテレビは鈴鹿で初めて日本GPが開催された1987年からF1全戦を放送。今年で38年目を迎える。フジテレビNEXTライブ・プレミアムは2009年4月1日に放送を開始した。

お馴染みの川井一仁、森脇基恭、津川哲夫の他、現役トップドライバーの松田次生、元ブリジストンタイヤ開発本部長の浜島裕英、元ホンダF1マネージング・ディレクターの山本雅史らモータースポーツ界の著名人が解説陣を務める。

ウリはインターネット配信サービスとは異なり遅延が発生せず安心・確実にレースを視聴できる点。これは他には代えがたいストロングポイントだ。「総集編」や「F1レジェンド」、「F1 GPニュース」といった関連番組が見れるのも魅力の一つ。

スカパーでの契約者には「スカパー!番組配信」でのインターネット無料配信サービスが付帯。ライブ配信のほか、各セッションと「F1 GPニュース」の見逃し配信が視聴できる。

1社単独放送の時代から一転、DAZNの参入を経ては、SNSアカウントを開設し、ハッシュタグ「#f1fujinext」で質問を受け付けるなど、ファン目線でのサービス向上に努めている。

料金体系

以前は加入料として2,800円を支払う必要があったが、2017年10月1日に廃止された。2024年4月1日より660円の値上げの月額2,409円に改定されたが、それでもF1のみ視聴できれば良いユーザーにとっては、DAZNよりも遥かに魅力的と言える。

月額費用 2,409円 (税込)
視聴料:1,980円 + 基本料:429円
初回費用 0円
放映形式 CS放送
放映対象 全戦の全セッション

4K放送は終了

2019年よりフルハイビジョンの4倍の画素数で配信する4K放送が開始された。当初は別途月額1,540円(税込)で提供されていたが、2021年より付帯サービスとして無料提供される事となった。

4K中継はフリー走行を除く予選と決勝に限られたが、キメ細かな超高精細映像と5.1チャンネル・サラウンドの立体的な音響は最高の視聴体験をもたらすものだった。ただ、2022年を以て終了した。

申し込みの流れ

  1. スカパーが映るかチェック
  2. WEBか電話で申し込み
  3. 30分後に視聴可能

自宅のテレビで「CS161」を選局し、映像が映るかどうかを確認する。後は、テレビに差し込んであるB-CASカードの番号を控えておき、WEBか電話で申し込む。申込みから約30分で視聴可能となる。

注意点

CSアンテナが必要。自宅にアンテナが設置されていない場合、別途アンテナ本体・工事費用が発生してしまう。ただ、家の間取り等によっては安価な室内型アンテナで受信することも可能、この場合工事は必要ない。卓上ブースターと呼ばれる電波増幅装置を併用すれば、大抵の環境では問題なく視聴できるだろう。


3:フジテレビNEXTsmart(ネクスマ)

特徴

”ネクスマ”の相性で知られる本サービスは、スマホやPC、タブレットなどで「フジテレビNEXTライブ・プレミアム」のコンテンツを視聴できるインターネット配信サービスで、月額1,980円が発生する。

ただし「フジテレビNEXTライブ・プレミアム」をスカパー!、J:COM、ひかりTV経由で契約している場合、各々のオンデマンド配信サービスを通して追加料金なく無料で視聴する事ができる。

2018年以前はネクスマの単品契約ではF1放送は視聴することができなかったが、2019年以降は単品契約でも視聴可能となり、「F1 GPニュース」などの関連番組を含む全てが生配信されている。

ただし番組内容は「フジテレビNEXTライブ・プレミアム」と「異なる場合」があるとしており、都度の確認が必要だ。

料金体系

月額費用 1,980円 (税込)
初回費用 0円
放映形式 ネット配信
放映対象 全戦の全セッション

注意点

見逃し配信に関しては「一部の番組のみ対応」とされており、必ずしもF1コンテンツの見逃し配信が保証されているわけではない点に注意が必要だが、それを許容できるのであればDAZNではなく「フジテレビNEXTsmart」も選択肢となる。

DAZN同様、ストリーミング配信なので遅延などの障害が発生する可能性がある。ローンチ当初の2013年当時は使いものにならないくらい遅延がひどかったが、近年は然程気になるような遅延はない。

ネクスマは「FOD」や「SPOOX」などを通して視聴できる。

総括

ネット配信ならDAZN

レースは生で観戦してナンボ。緊迫したレースの途中で突然映像がフリーズしてしまう可能性のあるネット配信はオススメしにくいものの、近年の改善ぶりには目を見張る物がある。

ただし見逃し配信不安の「フジテレビNEXTsmart」は価格以外に価値を見出すのが難しい。確かに価格は上がったが、ネット配信サービスであればDAZNをお薦めする。野球、サッカーなど他のスポーツのファンであれば尚更だ。

年に12ヶ月間視聴するのであれば本家DAZNの「年間プラン(一括払い)」が月額2,666円相当で最も安い。

最大1,284円引きの特典が利用できるのであれば実質2,916円の「DAZN for docomo」が、F1以外にもアニメや大人向けコンテンツを楽しみたいという方には「DMM × DAZNホーダイ」がおすすめだ。

DAZNで詳細を見る

高画質・遅延なしならフジNEXT

CS受信環境があり最高の視聴環境でレースを見たいのであれば「フジテレビNEXTライブプレミアム」が良いだろう。料金的にもDAZNに対してかなりの優位性がある。

スカパーで詳細を見る

迷ってしまう場合は…

どれにすべきか迷ってしまった方は、まずは無料トライアルを使って「フジテレビNEXTライブプレミアム」を試してみては如何だろうか。

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