サーキットのピットレーンでモニターを見ながら議論し合うF1ジャーナリストのイメージ
copyright Formula1 Data

2025年F1勢力図予想―本場の6専門誌はどう見る?角田裕毅のレーシングブルズの順位は…

  • Updated:

2025年のF1プレシーズンテストは、例年になく低い気温に見舞われ、さらに雨の影響を受けたため、開幕戦に向けた予想材料としては不確実性が高く、各チームの実力を正確に判断するのが難しい状況となったが、それでも開幕オーストラリアGPに向けてチームの序列がどのように変化したのかは、大きな関心を集めている。

初日はランド・ノリス、2日目はカルロス・サインツ、3日目はジョージ・ラッセルと、異なる3チームがトップタイムを記録したものの、テストにおける単発タイムは燃料重量やエンジン設定に大きく左右されるため、単純な比較には意味がない。

一般的に、燃料を10kg追加するとラップタイムが約0.3秒遅くなるとされており、本来速いマシンが平均的に見えたり、逆に平均的なマシンが非常に速く見えたりすることもある。さらに、最も信頼性の高いデータとされるレースシミュレーションでさえ、走行時間帯、タイヤ戦略、エンジンモードによって結果が歪む可能性がある。

結局のところ、メルボルンでチェッカーフラッグが振られるまでは、真の勢力図を知る術はない。しかし、予想があるかどうかは観戦体験に大きく影響を与える。観戦者にとって、予想とは「当たるかどうか」ではなく、展開を楽しむための指標となるものだ。

では、本場欧州のジャーナリストたちは、各チームの競争力をどのように予測しているのか。

The Race、AMuS、Sky Sports、ESPN、F1i、RacingNews365といったメディアは、いずれも「テスト結果だけで判断するのは危険」と前置きしながらも、チームのランク付けを行った。各メディアの評価基準には若干の違いがあるものの、総じて「ロングランペースの良し悪し」が順位予想の中心となっている。

以下、それらのメディアのチーム評価を基に平均順位を算出し、10位のチームから順に紹介する。

10位:ザウバー / 最下位脱出への道は険しく

ガレージを離れるニコ・ヒュルケンベルグ(キック・ザウバー、C45)、2025年2月27日(木) F1プレシーズンテスト2日目(バーレーン・インターナショナル・サーキット)Courtesy Of Sauber Motorsport AG

ガレージを離れるニコ・ヒュルケンベルグ(キック・ザウバー、C45)、2025年2月27日(木) F1プレシーズンテスト2日目(バーレーン・インターナショナル・サーキット)

プレシーズンテストの結果を受け、すべてのメディアがザウバーを最下位(10位)と評価した。ロングラン・ショートランともに競争力を欠き、セットアップの幅の狭さや、ドライバーが求める操縦性の欠如が深刻な課題とされている。

特に、コーナーごとに挙動が変化し、一貫性に欠ける点が指摘されている。ロングランの平均ペースはトップから1.3秒遅れと振るわず、現時点ではポイント争いに加わるのは厳しい状況だ。

The Raceは「ザウバーのマシンは特に硬すぎるセッティングで走行しており、セットアップの調整幅が狭く、ドライバーが求める操縦性を実現できていないように見える」と指摘する。

それでも、「2019年のウィリアムズほど極端に他チームから引き離されているわけではない」との指摘もある。ただし、大幅な改良がなければ、開幕戦でのポイント獲得は困難と予想される。最下位脱出には、セットアップの最適化やマシンバランスの改善といった長期的な取り組みが不可欠だ。

ザウバーは2026年のアウディワークス化に向けて開発リソースを投入しているとも伝えられており、短期的な結果よりも長期的な成長を優先している可能性が高い。

9位:レーシングブルズ / 序盤苦戦は必至か

バーレーン・インターナショナル・サーキットでレーシング・ブルズVCARB 02をドライブする角田裕毅、2025年2月26日(水) F1プレシーズンテスト1日目Courtesy Of Red Bull Content Pool

バーレーン・インターナショナル・サーキットでレーシング・ブルズVCARB 02をドライブする角田裕毅、2025年2月26日(水) F1プレシーズンテスト1日目

レーシング・ブルズは、新カラーリングの人気とは裏腹に、パフォーマンス面では厳しい戦いが予想されている。チーム代表のローラン・メキースは、英国ミルトン・キーンズの施設への一部機能移転について言及し、「準備が完全ではないため、シーズン序盤は苦戦を強いられるだろう」と慎重な見方を示している。

それでもロングランペースはトップから平均1秒遅れ程度と、極端に引き離されているわけではない。また、マシンのアンダーステア傾向もテスト後半には改善が見られたことから、下位に位置しつつも中団争いには加われる可能性がある。

Sky Sportsのデイヴィッド・クロフトは、テストを終えて最も落胆しているチームとしてレーシング・ブルズの名前を挙げ、「絶望的な状況ではないと思うが、トップ10圏内に入れると確信できるような何かが目立っているわけでもない。トップ10圏内が彼らの目指すところだと思うが」と指摘した。

現時点では中団の中でも下位に位置付けられるが、僅差の範囲との見方もある。セットアップの改善余地が大きく、また、そのパフォーマンスは、角田裕毅とアイザック・ハジャーというドライバー個人のパフォーマンスに依存する部分が目立つようにも見えた。

シーズン序盤は苦戦が予想されるものの、マシンの改善が進めば中団からの巻き返しが期待される。開幕戦以降のアップデートと、ドライバーの適応力がチームの浮上を左右することになりそうだ。

8位:アストンマーチン / 厳しい船出、安定性の改善が急務

アストンマーチンAMR25をドライブするフェルナンド・アロンソ、2025年2月27日F1プレシーズンテストCourtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

アストンマーチンAMR25をドライブするフェルナンド・アロンソ、2025年2月27日F1プレシーズンテスト

アストンマーチンは、今シーズンの序盤で苦戦を強いられる可能性が高いと見られている。プレシーズンテストでは、ランス・ストロールの体調不良による走行不足に加え、マシンのリアの不安定さが依然として解消されておらず、安定性に課題を抱えている様子が見受けられた。

フェルナンド・アロンソは現在のパフォーマンスについて「昨年終盤と同程度の位置だろう」と慎重な見解を示しており、中高速コーナーの進入時にドライバーが慎重なスロットルワークを強いられる場面が目立ち、セットアップの自由度が限られている(The Race)と指摘されている。

アストンマーチンは2026年にホンダとの提携する予定で、さらにエイドリアン・ニューウェイの加入も控えている(3月3日合流)ことから、長期的な視点での開発を優先している可能性がある。このため、2025年は過渡期となるかもしれない。

Sky SportsのF1ピットレポーター、テッド・クラヴィッツは、最終日にストロールの体調不良により走行計画が乱れたことが影響し、8位予想としたが、「本来はもう少し上位に位置すると見ても良いが、オーナーのローレンス・ストロールの表情を見る限り、期待外れだったようだ」との見解を示している。

シーズン序盤は厳しい戦いが予想されるため、早期の改善策が求められる。

7位:ハース / 堅実な仕上がりで中団争いへ

ハースVF-25をドライブするオリバー・ベアマン、2025年2月26日F1プレシーズンテスト1日目(バーレーン・インターナショナル・サーキット)Courtesy Of Haas

ハースVF-25をドライブするオリバー・ベアマン、2025年2月26日F1プレシーズンテスト1日目(バーレーン・インターナショナル・サーキット)

ハースはプレシーズンテストで大きな注目を集めることはなかったものの、安定した仕上がりを見せたと評価されている。序盤2日間は燃料を多く積んだ状態での周回を優先し、独自のプログラムに徹した。

昨年同様、タイヤの摩耗が少ないという長所が確認されており、ロングランペースは中団グループの中でも十分に戦えるレベルと見られている。また、信頼性についても、エンジンカウルの脱落というトラブルはあったものの、それ以外に大きな問題はなく、順調なテストを消化した。

現時点で、ハースは堅実な中団マシンとして安定したレースペースを武器に戦うことが期待される。トップ勢には届かないものの、ポイント圏内での争いには十分に加わることができそうだ。開幕戦では、戦略の柔軟性とドライバーのパフォーマンスが鍵を握ることになるだろう。

5位タイ:アルピーヌ / 昨年の不振を経て中団トップへ

ピットレーンを通過するアルピーヌA525、、2025年2月28日 F1プレシーズンテスト3日目(バーレーン・インターナショナル・サーキット)Courtesy Of Alpine Racing

ピットレーンを通過するアルピーヌA525、、2025年2月28日 F1プレシーズンテスト3日目(バーレーン・インターナショナル・サーキット)

アルピーヌは昨年の不振から大きく巻き返し、ウィリアムズと僅差で中団トップ争いを展開していると評価されている。一部はウィリアムズ(Sky、The Race、RN365)を、他はアルピーヌ(AMuS、ESPN、F1i)を上位に位置づけ、平均5.5と両者は並んだ。

A525は昨年モデルが抱えていた重量過多の問題を解消し、挙動も大幅に改善した。特にピエール・ガスリーのロングランペースはトップから0.6秒差と健闘。「クルマの挙動がまるで別物」と語り、昨年からの大幅な進化に自信を深めている。一方で、燃料量によるペースのばらつきを指摘する声もある。

Sky Sportsは、アルピーヌとウィリアムズの差を決定づける要因の一つとして、ドライバーラインナップの経験値を挙げている。ウィリアムズはカルロス・サインツ&アレックス・アルボンという経験豊富なラインナップを抱えるが、アルピーヌは新人ジャック・ドゥーハンのパフォーマンスが疑問視されている。ドゥーハンのF1適応度が今後の鍵を握るかもしれない。

5位タイ:ウィリアムズ / 昨年比で大きな前進

FW46をドライブするカルロス・サインツ(ウィリアムズ)、2025年2月27日(木) F1プレシーズンテスト2日目(バーレーン・インターナショナル・サーキット) (2)Courtesy Of Williams

FW46をドライブするカルロス・サインツ(ウィリアムズ)、2025年2月27日(木) F1プレシーズンテスト2日目(バーレーン・インターナショナル・サーキット) (2)

ウィリアムズとアルピーヌの明確な序列は別にしても、両チームは中団の中で頭一つ抜けた存在と見られている。特にウィリアムズは、サインツの加入と堅実なテスト運用により、「昨年比で大きな前進」を遂げたと評価されている。

テスト2日目には全体最速タイムを記録し、その速さを印象付けた。このタイムは、新たなタイトルスポンサー向けに、高出力のエンジンモードと軽めの燃料を背景にしたものとの見方もあるが、これは、昨年のバーレーンGP予選でのウィリアムズの予選ベストラップより0.873 秒速かった。

ロングランでも安定した速さを維持しており、中団トップ争いの有力候補と評価されている。

低速域でアンダーステア​​の兆候が時折見られる(The Race)との指摘もあるが、中団で好成績を収める堅実なマシンであることは疑いなさそうだ。

4位:レッドブル / 王者奪還に向け不安を残す船出

リアム・ローソン(レッドブル)がドライブするRB21のフロアエッジ、2025年2月27日F1プレシーズンテストCourtesy Of Red Bull Content Pool

リアム・ローソン(レッドブル)がドライブするRB21のフロアエッジ、2025年2月27日F1プレシーズンテスト

王座奪還を目指すレッドブルは、プレシーズンテストで不安要素を残した。チーム内部の見積もりでは、マクラーレンに対して0.3~0.4秒の遅れがある(AMuS)とされている。

RB21のベストタイム自体は上位陣に匹敵したものの、フロントの入りが悪く、中高速コーナーでアンダーステア傾向が強いなど、課題が露呈した。昨年のRB20が抱えていたバランスの難しさという持病は今も残っており、好調時には速さを発揮するものの、セットアップのウインドウが狭い点が懸念される。

最終日にはマックス・フェルスタッペンが珍しくスピンを喫する場面もあり、テクニカルディレクターのピエール・ワシェが「期待していたほど進化していない」と認めるなど、開幕戦までに課題を抱える状況となっている。

また、3日間の走行距離は304周と全チーム中最少にとどまり、十分なデータを収集できたとは言い難い。

不確定要素としては、エースのフェルスタッペンが完全なレースシミュレーションを消化できなかった点が挙げられる。

リアム・ローソンはテスト2日目に、ランド・ノリスから0.7秒/周差以内のペースを記録したが、フェルスタッペンが本来のパフォーマンスを発揮すれば、さらにコンマ数秒速いタイムを刻む可能性が高い。最近の傾向では、フェルスタッペンはチームメイトに対して1周あたり平均0.6秒速いペースを示している。

実際、Sky Sportsは「好調なフェルスタッペンが驚異的なラップをまとめれば、メルセデスやフェラーリを倒す可能性もある」と指摘した。ただし、現状ではやや劣勢と見て4位に位置付けた。

「ポテンシャルを解放できれば、一気に巻き返す余地が最も大きいチーム」(The Race)との評価もあり、セットアップの最適化やアップデートが進めば、4強の中で”台風の目”となる可能性も秘めている。AMuSは「マクラーレンほどではないが、レッドブルも有力」として2番手評価を下した。

3位:メルセデス / 長年の課題を克服し、優勝争い圏内へ

ジョージ・ラッセルがドライブするメルセデスW16、2025年F1プレシーズンテスト(バーレーン・インターナショナル・サーキット)Courtesy Of Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.

ジョージ・ラッセルがドライブするメルセデスW16、2025年F1プレシーズンテスト(バーレーン・インターナショナル・サーキット)

メルセデスは、過去3年間にわたり苦しんだマシンバランスの問題を大幅に改善し、「近年で最も順調なテスト」を終えた。The Raceは「バーレーンテストを通じて異例の安定感を見せた」と評価し、チーム内の雰囲気も「非常にポジティブ」だと伝えている。

新人アンドレア・キミ・アントネッリの適応も順調で、ロングランペースはフェラーリとほぼ互角。テスト期間中は気温が低く、メルセデスにとって有利な条件だった可能性があるが、ドライバー陣が「今までで一番良い出来」と語るW16は、開幕戦での勝利を狙えるポテンシャルを示した。

クラビッツによると、メルセデス関係者は「フェラーリとは0.1秒も差がない」と見ており、両チームは非常に拮抗した状況にある。しかし、クラビッツ自身は「フェラーリのロングランは意外と良く、抱えていると言われる問題も大したことはなさそうだ」として、フェラーリをメルセデスより上位の2位と予想した。

また、F1iのマイケル・デラニーは「近年で最も上々のテストを消化し、堅実だが決定力に欠ける」としてメルセデスを4位と評価。一方、Gazzettaは「明らかに昨年までよりトップに接近し、ラッセルは好調。アントネッリも安定したロングランを刻み、周囲を驚かせた」とし、ダークホースとしての可能性を示唆した。

メルセデスはトップ2チームと比べるとわずかに劣ると見られているが、アップデートやセットアップの最適化次第では、今シーズンの優勝争いに加わる可能性を十分に秘めていると言えそうだ。

2位:フェラーリ / 安定感を示し、開幕戦での逆襲を狙う

ルイス・ハミルトンがドライブするフェラーリSF-25、2025年2月26日(水) F1プレシーズンテスト1日目(バーレーン・インターナショナル・サーキット)Courtesy Of Pirelli & C. S.p.A.

ルイス・ハミルトンがドライブするフェラーリSF-25、2025年2月26日(水) F1プレシーズンテスト1日目(バーレーン・インターナショナル・サーキット)

フェラーリはテスト2日目まで好調を維持していたが、最終日にトラブルを抱えたこともあり、評価がやや低下。それでも、俊敏かつ安定した走りを見せ、メルセデスとほぼ互角のパフォーマンスを記録した。

マクラーレンには及ばないものの、メルセデスと拮抗していると評価され、総合的に2番手の位置にあるとの見方が多い。

フェラーリ自身も現時点でマクラーレンがトップに立っていることを認めているが、レースシミュレーションの比較から「大きな差があるとは考えていない」としている。テスト期間中の低い路面温度はマクラーレンに有利に働いたと見られており、さらにフェラーリのマシンはテスト終了まで多くの計測機器を搭載していたため、その分重量が増えていたことも影響した可能性がある。

俊敏な回頭性や燃料が軽い状態での走行など、SF-25のポテンシャルは高く評価されている。しかし、ロングラン中に見られたタイヤ摩耗の速さや、パワーユニット系の不安要素(最終日にルイス・ハミルトンのマシンで発生した油圧系トラブルの疑惑)など、細部の調整が必要とされる。

それでも、「致命的な欠陥はなく、開幕までに最適化できればマクラーレンに挑める」と、F1公式に寄稿したローレンス・バレットは期待を寄せている。

1位:マクラーレン / 総合力で一歩リード、開幕戦筆頭候補

マクラーレンMCL39をドライブするオスカー・ピアストリ、2025年2月26日(水) F1プレシーズンテスト1日目(バーレーン・インターナショナル・サーキット)Courtesy Of Pirelli & C. S.p.A.

マクラーレンMCL39をドライブするオスカー・ピアストリ、2025年2月26日(水) F1プレシーズンテスト1日目(バーレーン・インターナショナル・サーキット)

マクラーレンは、ロングラン・ショートランともに他チームを上回り、高い信頼性も兼ね備えていることから、「総合力で一歩リード」というのが各メディアの一致した見方だ。

唯一の懸念点として、高速コーナーでのリアの不安定さが挙げられている。しかし、ドライバー陣は「許容範囲内」と自信を示しており、大きな問題とはならないと見られている。このままの仕上がりを維持できれば、開幕戦でも優勝候補筆頭となる可能性が高い。

The Raceは、マクラーレンのロングランについて「全チームを明確に上回る強力さ」と評価し、特にランド・ノリスのロングランペースは「他チームに胃痛を起こさせるほど」安定して速かったとF1iが評している。また、AMuSのミハエル・シュミットも「明確な本命」と位置づけた。

また、Skyのクラビッツは、「もし明日レースをすればマクラーレンがワンツーだろう。それほどまでに現時点で0.2秒/周以上のリードがある」という、パドック内の一致した見解を紹介している。

技術面では、新型フロントサスペンション(アンチダイブ強化)が注目を集めている。「リスクを取った開発が功を奏している」とも評価されており、マクラーレンの優勢を支える要因の一つとされている。

リアの挙動には若干の課題が残るものの、バーレーンではむしろ有利に働く可能性があり、大勢に影響を与えることはなさそうだ。テストでの状況を踏まえれば、マクラーレンが開幕戦の優勝最有力候補であることは疑いようがない。

欧州メディア開幕前チームランキング

評価平均 チーム The Race AMuS Sky Sports ESPN F1i RN365
1.0 マクラーレン 1 1 1 1 1 1
2.3 フェラーリ 3 3 2 2 2 2
3.2 メルセデス 2 4 3 3 4 3
3.5 レッドブル 4 2 4 4 3 4
5.5 ウィリアムズ 5 6 5 6 6 5
5.5 アルピーヌ 6 5 6 5 5 6
7.5 ハース 8 7 7 7 8 8
7.8 アストンマーチン 9 8 8 8 7 7
8.7 レーシング・ブルズ 7 9 9 9 9 9
10.0 ザウバー 10 10 10 10 10 10

2025年の開幕オーストラリアGPに向けては、マクラーレンがわずかにリードするものの、上位4チームの実力が拮抗し、中団も例年以上に混戦となることが予想される。F1公式も「昨年のレッドブルのように圧倒的な存在はおらず、史上稀に見る接戦になるかもしれない」と指摘しており、各チームの強みと弱点が序盤戦の明暗を分けることになりそうだ。

マクラーレンとフェラーリは開幕から優勝争いに絡む一方、メルセデスとレッドブルもアップデート次第で速やかに勝利戦線に加わると期待される。

ウイリアムズとアルピーヌはレース展開次第では表彰台を狙える勢いを見せており、ポイント圏内争いはハースやアストンマーティンを含めた混戦が必至だ。テスト結果を踏まえれば「どのチームにもポイント獲得のチャンスがある」と言える状況であり、開幕戦から激しい戦いが繰り広げられることは間違いない。

各チームのアドバンテージ――マクラーレンの総合力、フェラーリのトップスピード、メルセデスの安定性、レッドブルの開発力――がどのように発揮されるか、また、信頼性やセットアップの煮詰め不足といった課題が実戦でどう影響するかが注目される。

果たしてテストで見えた勢力図がそのまま反映されるのか、それとも開幕戦で覆るのか。F1ファンにとって目が離せないシーズンの幕開けとなりそうだ。

F1オーストラリアGP特集