チーム代表者会見でマイクを握るクリスチャン・ホーナー(レッドブル・レーシング チームプリンシパル)、2024年6月28日(金) F1オーストリアGP
Courtesy Of Red Bull Content Pool

フェルスタッペンが欲しいならヨスと契約せよ、ウォルフの「注意をそらす戦術」を非難するホーナー

  • Published:

マックス・フェルスタッペン獲得への希望を執拗に公言するトト・ウォルフ代表についてレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、メルセデスが抱える問題から「注意をそらす戦術」であると非難し、代わりに父親のヨスと契約すればいいと突き返した。

F1第11戦オーストリアGPを前にメディアからの再三の質問を受けフェルスタッペンは、2025年のレッドブル残留を初めて明確に認めたものの、ウォルフは「彼が明確にイエスと言ったとは思わない」と述べ、依然として契約解除のシナリオはあると仄めかした。

なぜウォルフは未だにフェルスタッペン離脱の可能性を口にし続けているのか?との質問を受けたホーナーは、少し苛立った様子を見せ「それはトトに聞くべき質問だ」と答えた。

「マックスは(木曜日の)会見でかなり毅然とした態度で発言した。彼はチームに対して一貫してその姿勢を貫いてきた。ではなぜトトはそんなことを言っているのか? それは単に注意をそらすための戦術だと思う」

ホーナーは真顔で「もし彼が来年、フェルスタッペンを望むなら、ヨスなら獲得できる可能性はあると思うがね」 と付け加えた。

女性従業員に対してホーナーが不適切な行為を働いたとする告発を巡り、現チャンピオンチームが今年初めに混乱に見舞われると、フェルスタッペンが2028年末までの契約を全うせず今季限りでレッドブルを去る可能性が取り沙汰された。

ウォルフはフェラーリに移籍するルイス・ハミルトンの後任として3度のF1ワールドチャンピオンを迎え入れたいとラブコールを送り続けてきたが、オーストリアGPを前にした会見の中でフェルスタッペンは、2025年にレッドブルに残留するかどうかを明確にするよう求められ「イエスだ」と答えた。

ホーナーはまた、2026年のパワーユニットや車体の開発状況、見通しなど、メルセデスに関する「あらゆる情報」を知っているはずのルイス・ハミルトンが2025年に向けてフェラーリを選んだことに触れ、重ねてウォルフを非難した。

ホーナーは、フェルスタッペンが「他チームに移籍するという噂が飛び交っているが、それは単に目眩しを目論む戦術に過ぎないのではと思うこともある」と語る。

「その背後にある動機を疑わざるを得ない。マーケットに動きを起こしたドライバーは、エンジンや2026年のレギュレーションなど、あらゆる情報を持っていたにも関わらずメルセデスを去ることを選んだ」

「誰がその空いたシートに座るのかについて、ちょっとした憶測が飛び交っているのはそのためだが、シートに座るのはマックス・フェルスタッペンではない」

F1オーストリアGP特集