ホンダF1、エンジン開発者の求人広告を英週刊誌に掲載「近所にコスワースがあるだろう」と英国紳士
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期待通りのエンジン性能が発揮できていないと語るホンダF1は、同社の欧州F1拠点である英国のミルトン・キーンズで共に働く仲間たちをイギリスの雑誌AUTOSPORT上で募集している。応募しているのは以下の職種だ。
- 機械設計チームリーダー…エネルギー貯蔵システム(ES)の設計主任
- 複合材料設計シニアエンジニア…ESの製造に必要な工具、実験部品等の詳細設計を担当
- 設計エンジニア…複数領域にまたがって設計を行うエンジニア
- 品質&信頼性エンジニア…信頼性確保を命題とするエンジニア
- エネルギー回生システムエンジニア…F1での現場経験があるERSエンジニア
- 研究開発テストエンジニア…ES開発および各種部品のテスト担当
- システムエンジニア…現場と工場の両方を担当
現在ホンダはマクラーレン・ホンダとしてF1に参戦しており、今回募集の対象となっているのはホンダが開発しているF1パワーユニットの製造・設計・運用に携わる人材である。ESやらERSや何のことかよくわからない方は「パワーユニットとは?」をご参照頂きたい。
ご近所さんはコスワース
この求人広告に対して、BBCラジオ5のコメンテーターを務めるマーク・ギャラガーは自身のTwitterで「求人広告なんて出さないで、そこから車で25分移動すればコスワースがあるよ」とアドバイス。コスワースは、レーシングスポーツにエンジンを供給しているイギリスのエンジンサプライヤー。なるほど調べてみた所、確かにホンダのミルトン・キーンズの工場から36km北にコスワースのノーザンプトン工場がある。ホンダの新型NSXの欧州仕様車は時速308kmを誇っているので、M1(高速道路)を飛ばせば10分ほどで着く距離だ。
こちらがコスワースのオフィス兼工場? 敷地エントランスに植えられた南洋樹が謎の常夏気分を醸し出している。
こちらはホンダF1のミルトン・キーンズ工場。これだけ見ると小さく見えるが、実は建物は奥にかなり長い。コスワースとは異なり、如何にも”シークレットな研究してます感”がある。
応募に際しては英国の労働ビザが必要だが、興味のある方はコンタクトを取ってみては如何だろうか?中には日本のさくらでパワーユニット開発に携わってみたいとお思いの方もあろうかと思う。残念ながら現在は募集されていないが、稀に公式サイトで求人情報が掲載されるのでこまめにチェックすることをオススメしたい。