改善傾向のマクラーレン・ホンダ、エンジン開発でのイルモアとの協業を否定せず
マクラーレン・ホンダのトップを務めるザク・ブラウンと長谷川祐介は、F1エンジン開発に際してイルモアを含む外部協力者については公表しないと語る一方、その存在を否定しなかった。ベルギーGPプレスカンファレンスに同席した両者が、記者からの質問に対し明らかにした。
復活3年目のマクラーレン・ホンダは、シーズン序盤の信頼性とパフォーマンス不足によって厳しい前半戦を過ごしてきたが、性能向上が図られたスペック3と呼ばれる改良型エンジンの投入を期に競争力を取り戻しつつある。ホンダは、ベルギーGPにスペック3.6の最新型アップグレードエンジンを持ち込んでおり、更なるパフォーマンス向上が確認されている。
ホンダの急速な改善傾向の背景には、マクラーレンと同郷のイギリスに本社を置くエンジン開発会社”イルモア・エンジニアリング”の存在が噂されている。創業者マリオ・イリエン率いる英国のエンジンメーカーが、ホンダにゲインをもたらしていると言われている。F1責任者の長谷川はこの噂を肯定しないが、否定もしない。
「イルモアからのコンサルティングを受けているかとの質問ですが、ホンダとしては協力サプライヤーやパートナーシップについての情報を開示するつもりはありません。と同時に、外部協力の可能性について否定もしません。開発に際しては多くのサプライヤーが存在しています」
ホンダと運命を共にするマクラーレンのボスも長谷川の発言に同意、エンジン開発の進め方についてはホンダに任せており関知しないと主張した。
「どのように事を進めるのかについてはホンダに一任されています。イルモアについて言えることは、彼らは非常に成功した専門家集団であり、過去にマクラーレンと協業した組織だという事だけです」