メルセデスW12のコックピット内で勝利のユニオンジャックを掲げるルイス・ハミルトン、2021年7月18日F1イギリスGP決勝レース後のパルクフェルメにて
Courtesy Of Daimler AG

フェルスタッペンとの接触事故、赤旗でなければ「ハミルトンはリタイヤしていた」とメルセデス

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メルセデスのトラックサイド・エンジニアリング部門を率いるアンドリュー・ショブリンによると、1周目に発生したクラッシュの後にレースが赤旗中断とならなければ、ルイス・ハミルトンは母国F1イギリスGPをリタイヤしていたと明かした。

ハミルトンはシルバーストンでの1周目のコプスコーナーで、自車の左フロントホイールをマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)の右リアに接触させた。アウト側にいたフェルスタッペンは高い速度を保ったまま壁に激突した。

レースコントロールはセーフティーカー導入ではなく赤旗を提示した。結局壊れたタイヤバリアの復旧には30分近くもの時間を要した。

FIAレースディレクターを務めるマイケル・マシは、バリアの修復に多くの時間が必要となる見通しであった事に加え、衝突によってフェルスタッペン車のテレメトリーが失われていたため、ERSが安全な状態にあるのかどうかをすぐに確認する事ができなかった事が赤旗を決定した理由だと説明している。

この間メルセデスは破損状況を確認すべく、ピットレーン上でハミルトンのマシンを詳細に検査。メカニック達がダメージを修復した。

F1公式サイトによると、ショブリンはレース後に「接触した左フロントのリムが破損していた。よって赤旗が出ていなければDNF(リタイア)になっていた事だろう」と語った。

なお、その他に修理を要した箇所は「驚くほど少なかった」との事で、フロントウイングの中で「最も重要度の低いパーツ」であるというタイヤ温度センサーが緩んでいただけだったという。

なおメルセデスはファクトリーでのその後の検査を経て、リムの破損はそれほど深刻なものではなかったと明かしている。

ハミルトンにはクラッシュを引き起こした責任として10秒ペナルティが科せられたが、残り2周という最終盤にシャルル・ルクレール(フェラーリ)からトップを奪い返してレースを制した。

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