ピエール・ガスリー、F1昇格の裏話を披露「ベッテルが親身になって 僕みたいな若造の相談に乗ってくれた」

2016年GP2タイトルを決めたピエール・ガスリーcopyright Red Bull Content Pool

レッドブルの支援を受けてF1にデビューし、フル参戦1年目の終了を待たずして本家レッドブル・レーシングへの昇格を決めたピエール・ガスリーにとって、セバスチャン・ベッテルは単に同じレッドブル系ドライバーの先輩という以上の存在であるようだ。

ベッテルはF1デビュー直後から注目の的だった。数々の最年少記録を打ち破り、そのスピードと卓越したドライビングはファンと関係者を虜にした。フル参戦2シーズン目にしてレッドブルへと移籍し、その2年目には初のタイトルを獲得。ガスリーには何かとベッテルと共通するものを感じるが、その裏にはメンターとしてのベッテルの存在が見え隠れする。

ガスリーはホンダの母国レース、自身2度目となるF1日本GPを前に、F1ポッドキャストBeyond The Gridの中で、F1昇格前の段階から現在に至るまで、ベッテルに様々なアドバイスをもらっている事を明かした。

「セブとはかなり仲良くしてるんだ。僕の支えになってくれる。あれは2016年の事だけど、GP2チャンピオンを獲得したのにそのままF1に昇格するチャンスが得られずどうしようって思ってた時に彼に会いに行ったんだ。あの時僕はレッドブルのジュニアドライバーという良い立場にいたけど、タイミングが良くなかった」

2016年、直下のGP2シリーズでタイトルを決めトロロッソへの昇格が確実と思われていたガスリーであったが、チームはダニール・クビアトの契約を延長。ガスリーは2015年のGP2王者ストフェル・バンドーンと同じ道を辿り、日本のスーパーフォーミュラに参戦。一年間のF1浪人生活を送った。

「彼のところに行ってアドバイスを求めたんだ。”僕の置かれた状況についてどう思いますか?”ってね。思い出すなあ、メキシコのドライバーブリーフィングの後に座り込んで話をしたんだ。彼は超フレンドリーに接してくれて、本当に有難かった」

「セブはレッドブルにいた時の経験を話してくれた。そして僕が何をすべきかについて意見をくれたんだ。ワールドチャンピオンが若造にアドバイスしてくれるなんて、、本当に親身になってくれたよ。セブは、スーパーフォーミュラはキャリアを上げる上で絶好のチャンスだよ、って言ってくれた。レッドブルは君をテストしてるんだから、諦めずに全力を尽くしてその姿を示し続けなきゃってね」

「今僕が目指している目標についてもセブに少し話をしたんだ。話し終えた時、彼は僕のアイドルになっていた。彼は僕がカート競技をしていた時代からトップを走っていた存在なのに、今こうして一緒にF1でレースをしてるなんて、ちょっと変な感じがするよ。来年僕らは直接対決をする立場になるけど、僕は彼の事を心の底から尊敬している」

「それに、彼はドライバーとしてだけじゃなく人としても素晴らしい。本当にスマートで本当に謙虚だ。彼の背中を目指してキャリアを歩み、その経験から物事の学ぶのを本当に楽しんでいる」

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