ピエール・ガスリー「楽にはいかない」アルピーヌ、F1テスト総合最下位…出遅れ認める
F1プレシーズンテストの最終3日目を終えたピエール・ガスリーは、現時点でアルピーヌが出遅れている事を認めると共に、1週間後に控えるバーレーンでの開幕戦について「楽にはいかないだろう」と予想した。
ガスリーはパフォーマンス・ランに取り組み始めた際、ホイールカバーが脱落するトラブルに見舞われ、真っ当にタイムを計測できず15位に留まった。チームメイトのエステバン・オコンも17位と揃って下位に沈んだ。
テストにおけるタイムシートに大きな意味はないが、アルピーヌは3日間の総合でも全10チーム中、最も遅かった。しかしながら、だからと言ってマイレージに集中したのかと言えば、周回数でも7番目と目立たなかった。
2024年型「A524」は「向こう2シーズンに向けて設計された全く新しいコンセプト」と「革新的なソリューション」を特徴とする。クルマが新しいだけに、これを理解し、ポテンシャルを引きだす術を見出すのに時間がかかるのはチームも覚悟の上だが、それでも当初望んでいた位置からも遅れている状況のようだ。
ガスリーは「初戦は楽にはいかないと思う。僕らが望んでいた場所からスタートする事はない」と述べ、難しいシーズンの始まりを覚悟していると認めた。
それでもガスリーは、3日間を通して計画していた「全ての空力テスト」を完了できたと明かし、これを元に新しいコンセプトに対する理解を深めることが長いシーズン、そして開幕戦に向けてやるべき最初の一歩だと主張した。
「学ぶべきことは山積みだ。たくさんある。今後数週間に渡って何を改善しなければならないのか、何に重点を置くべきなのかを特定できた事は良かったけどね」
「(クルマについての)フィードバックは最初の段階からエステバンとかなり似通っていてハッキリしている」
「抱えている問題については、来週に向けてのセットアップで解決できるのか、それとも更に大きなアップグレードが必要なのかを分析することになる。問題については既に特定できている」
「まだやるべき仕事が大量に残っている。たった3日間のテストだし、あっという間だった。来週に向けてクルマを可能な限りベストな状態に整えていきたい」
流石に実際の競争力が10チーム中最下位というのは考えにくいが、それでもRBやアストンマーチンに先行を許し、下位を争う可能性は懸念される。
アルピーヌ内部では自分たちの立ち位置についてどのように予想しているのだろうか? ガスリーは「まぁ、トップじゃないよね。それは僕らも分かっている」と笑う。
「でも今は結論を出したくない。今は兎に角、新しいクルマだ。理解しなきゃならない事がたくさんある。見つけなければならないパフォーマンスもたくさんある。だからこれから数日間、僕らは作業を続けなきゃならない。来週末に向けてより良いクルマ、より完成度の高いクルマができることを期待している」
プレシーズンテストはこれで全ての日程が終了した。2024年シーズンの初戦、バーレーンGPは来週末の2月29日(木)に開幕を迎え、3月2日(土)に決勝レースが行われる。