ダニエル・リカルド「裕毅はスタートが下手だから…」と皮算用
ダニエル・リカルド(マクラーレン)は7月23日のF1フランスGP公式予選で11番手とQ2敗退を喫し、5番手を刻んだチームメイトのランド・ノリスに再び先行を許す失望の結果に終わったが、持ち前の陽気さを忘れる事はなかった。
新型フロアやサイドポッドを含むアップグレードによってマシンの競争力が飛躍的に向上したにも関わらず、チームメイトとは異なりリカルドはその性能を引き出し切れなかった。予選でノリスに破れるのは今季12戦中10回目だ。
予選11番手とは言え、9・10番手のカルロス・サインツ(フェラーリ)とケビン・マグヌッセン(ハース)はエンジン交換ペナルティで最後尾スタートとなるため、リカルドは8番手につけた角田裕毅(アルファタウリ)の後方、9番手グリッドに着く事になる。
33歳の陽気なオーストラリア人ドライバーは「Q2敗退なんて嫌だよ」と言いつつも悲観的になることなく、日曜の決勝レースに向け、角田裕毅とフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)は楽に仕留められるなどと、冗談含みに皮算用を始めた。
「サインツとマグヌッセンというオマケがあるから僕は9番手かな」とリカルド。
「その後はユーキだけど、彼はスタートが下手だから、そしたら僕は8番手だね」
「アロンソ(7番グリッド)は良いか悪いかのどっちかだから、まぁそうなると僕は多分、7番手でしょ。そこから先は様子見かな」
リカルドがオープニングセッションからアップグレード版のMCL36を走らせた一方、予選で先行したノリスはFP2からのドライブだった。
リカルドはアップグレードによってクルマが改善したことを認めつつも、依然として個人的に課題を抱えていると認めた。
「一部のコーナーだけが良くて、その他のコーナーはあまり良くないんだ」
「全般的には改善されていると思うけど、僕の方は幾つかのコーナーで苦戦していて、あとコンマ数秒を縮めるためにプッシュしてる状況なんだ」
「僕としてはまだ報われたとは感じられていないし、クルマが僕のところに戻ってきたという感触もない」
「ターン1やターン2など、幾らかダウンフォースが改善したと感じられる場所もあったし、幾つかの点ではポジティブなんだけど、幾つかのコーナーに関しては今も頭を掻きむしる感じで、まだ探っている最中なんだ」
「前向きだとは思ってるよ。ラップを通して検証してみて、特定の場所で思い通りにならなかった原因を確認してみるつもりだけど、基本的には一歩前に進んだと思う」
2022年F1フランスGP予選ではシャルル・ルクレール(フェラーリ)がポールポジションを獲得。2番手にマックス・フェルスタッペン、3番手にセルジオ・ペレスと、後方にレッドブル勢が続く結果となった。
2022年F1フランスグランプリ決勝レースは日本時間7月24日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周5842mのポール・リカール・サーキットを53周する事でチャンピオンシップを争う。